みなさんはクラシックコンサートというと、どういうイメージをお持ちですか?
難しそう・・・堅苦しそう・・・お金持ちが行くところ・・・そういうイメージをお持ちの方も多いと思います。たしかに、知らない長い曲は難しく感じるし、いかにもお金持ちそうな方もいらっしゃいますが、それが全てではありません。
今回は、そんなクラシックコンサートに行く際のマナーについて、紹介していきます。
クラシックコンサートでのマナー
クラシックコンサートのマナーとして、大原則として音を立てないことです。音楽を楽しみに来ているわけですから、音に集中できる環境でなくてはなりません。
携帯電話はもちろんのこと、その他にもアラーム付きの腕時計なども、開演前に音が鳴らないようにしておきましょう。また、コンビニの袋のようなビニールの買い物袋も、かしゃかしゃと音が鳴ります。出演者への贈り物などでビニール袋に入ったものを席に持ち込む際は、身体が当たって音が出ないよう気を付けてください。花束を包んでいるセロハンも同様です。
以外と忘れがちなのが、視覚への配慮です。音が出ないとはいえ、ちょっと気になって携帯を見てしまうと、暗い客席では、画面が明るく目立ってしまい、後ろの席の人への迷惑になります。最近ではホールによっては「光の出る電子機器は電源をお切りください」とアナウンスがある場合もあります。
そして、暑い時期は、プログラムなどでつい顔を扇いでしまいますが、これもマナー違反です。自分より後ろの席の人には、ちらちらと動くプログラムが目障りになりますので、注意しましょう。
また、どうしても席を立ちたい場合や、遅れて入場する場合は、曲間の拍手の際にさっと移動しましょう。
クラシックコンサートへ行くときの服装
高級なレストランなどでは、そのレストランに見合った服装をしていないと、入店を断られることがあります。しかし、クラシックコンサートへ行く際の服装には、特に決まりがあるわけではありません。ひと試合終えた野球のユニフォームのような、よほどの格好でないかぎり、ホールに入れないということはないでしょう。
ですがせっかくのコンサートです。非日常の空間へ行くのですから、おめかしをして来ている人がほとんどです。あまりにも普段着で行くと、まわりから少し浮いてしまうでしょう。かしこまりすぎる必要はありませんが、襟付きのシャツやブラウス、アクセサリーを付けるなど、いつもの自分より少し上品さをプラスして行った方が無難です。
ちなみにこれは全て日本での話で、海外だとまた別の話です。海外では、舞台正面の数万円の席から、舞台がほとんど見えない1,000円程度の安いボックス席など様々で、チケットの値段に見合ったドレスコードがあります。入口さえも別の劇場もあるほどです。男性はジャケット、女性はスカートやワンピースに、つま先の隠れるヒールを履くなど、相応しい恰好でないと入場を断られることがあります。
筆者がウィーンにある国立歌劇場でのコンサートに行った際は、真っ赤なロングドレスを着た女性と、タキシードの男性が腕を組んで歩いている姿を見ました。かたや舞台の見えない安い席に向かう若者は、楽譜と鉛筆を手に、ジーンズと白いTシャツ姿でした。安い席では音楽を勉強している学生の姿がよく見られます。
こういった海外での背景があり、日本でも服装に迷う方は多いと思いますが、日本はまだここまで堅苦しくドレスコードが決まっているわけではありません。とはいえ前述したとおり、非日常の空間に行くのですから、是非いつもよりおしゃれをしてお出かけしてみてください。
クラシックコンサートはひとりでの参加も大丈夫?
クラシックコンサートは、ひとりで参加している方もたくさんいます。
もちろん、複数人で行った方が、感動をすぐに共有できるかもしれませんが、誰にも邪魔されずひとりで音楽を楽しみたい方もたくさんいます。たとえば映画もそうですよね。映画館にひとりで来ている方はめずらしくありません。クラシックコンサートも同じです。
以前に筆者は、大好きな、海外のオペラ歌手が来日すると知り、大阪であるコンサートに、飛行機に乗ってひとりで行きました。宿泊費や交通費がそれなりにかかるので、一緒に行ってくれる友人が見つからなかったのです。実際にコンサートに行ってみると、同じような人はいるもので、遠方から来たであろうひとりぼっちの人はけっこう見受けられました。筆者の隣に座った方もひとりでの来場で、とても素敵な紳士でした。
気になるコンサートがあれば、ひとりでもどんどん参加してみてください。
あった方がいい持ち物は?
コンサートだからと言って、特別な持ち物は必要ありません。音楽を聴いたり舞台を見たりするだけですから、普通にお出かけするのと同じでじゅうぶんです。
とはいえ、多少の現金はあった方が無難です。コンサートの内容にもよりますが、プログラムが有料の場合があります。アーティストのCDやグッツ販売がある場合もありますので、そういったコンサートに行く場合も、ある程度のお金は準備していきましょう。
また、女性の場合特に、小さめのハンドバッグでお出かけする方も多いと思いますが、もらったパンフレットが入るぐらいの大きさのバッグで行くことをおすすめします。かといって大きなバッグだと、客席では邪魔になってしまうので、ショルダーのトートバッグなど、大き目のバッグは避けましょう。
ちなみに筆者は、コンサート中には、ハンドタオルを手に握っています。公演中につい咳やくしゃみをしたくなったとき、ハンドタオルで口を押えてすると、大きさが緩和されるからです。咳が出そう・・・となってから、バッグの中をガサゴソ探してハンドタオルを取るのは、まわりの方の迷惑になります。予め手に握っておくとスマートです。
コンサート中に飲み物を飲んでいいの?飲み物はOK?
どのホールにおいても、ホール内での飲食は原則禁止です。夏などはつい、ペットボトルでお茶など飲んでしまいがちですが、原則は禁止ですので、注意しましょう。
しかし最近では、例外として飲み物のみOKの時があります。新型コロナウイルスの関係で、咳をすることに非常に敏感になっています。そのため、乾燥による咳予防のため、飲み物のみOKのケースがあります。ホールでの判断だったり、主催者の判断だったりするので、コンサート会場についたら確認してみてください。もし公演中に飲み物を飲む場合は、周りの方々に迷惑にならないように注意しましょう。
まとめ
以上、クラシックコンサートでのマナーなどについて、いくつかご紹介しました。
みなさんがコンサートに行く際の参考になれば幸いです。
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