必読!チェロのメンテナスと保管・運搬方法のコツを教えます!

チェロを弾くうえで大変なのは練習だけではありません。湿度や乾燥・衝撃に弱い楽器は維持管理も手がかかります。可能な限り楽器を長く使うため、定期的に行うメンテナンスと、運搬方法のコツをご紹介します。

メンテナンス

楽器を出してすぐに弾き、そのまま片づける…とスムーズにはいきません。音合わせから始め、しまう前にはクリーニング、さらに1~2年ごとに定期修理が必要です。

毎日(演奏の度に)行う

チューニング

いわゆる音合わせです。どんなに入念に調整しても、気候や弦の張り具合などで翌日にはいくらか音が変わってしまうので、演奏前に必ず行います。
チェロのチューニングは弦の下部についているアジャスターと呼ばれるネジと、上部で弦を固定する装置・ペグを動かします。

通常は半音以上音が外れてなければアジャスターの調整のみで済みます。しかし冬の時期は乾燥で木材が縮む事でペグが動き、弦が緩んでしまう事が多いです。冬は調弦に貴重な練習時間を取られてしまう事も珍しくありません。
さらにペグの調整は力加減が難しく、うまくペグがはまらないとすぐに緩み、逆に力を入れすぎても弦を切ってしまいます。最悪、切れた弦で怪我してしまう事も。手に負えないと思ったら指導者・経験者・楽器屋に頼りましょう。

また、チェロに長期間(1ヶ月以上)触れないときは各弦を一音ほど下げておくのが良いです常に弦が張ったままでは弦の劣化が早くなります。 さらにアジャスターを締めすぎても弦が緊張状態になるので、1cm以上アジャスターが出ている状態を保つのが良いです。

楽器のクリーニング

松脂をつけたり、人の手で触る以上どうしても楽器は汚れてしまいます。タオルを準備し、演奏後には必ず乾拭きをしてください。
特に以下の部分は松脂や手の脂が付きやすい場所になりますので、念入りにクリーニングしましょう。

  • 弦と弓が接触する部分周辺
  • 弦を指で触る部分
  • 弓の木の部分

爪切り

楽器ではなく人のケアですが、楽器を傷つけないために重要です。深爪する必要はありませんが、掌から爪が見えるならこまめに切りましょう。

定期的に行う

弦の張替え

弦にも寿命があります。ナイロン・ガット弦は数カ月、スチール弦は半年から一年ほどとされます。
理想を言えばどの種類の弦であれ数カ月ごとに交換ですが、その分費用もかさみます。伸びていない弦や切れてない弦を無理に替えなくても良いので、財布と相談し、年数の経過をみたり定期修理の時に徐々に交換を行うのが良いです。

弓の毛替え / 修理

毛が黄色・茶色に変色した、少なくなった、といった変化があれば毛替えを行いましょう。変化がなくても1~2年ごとの毛替えがおすすめです。
また、盲点になるのが、弓の毛を緩めたり締めたりするスクリュー部分。弓を張ったままの時間が長いとここに入っているばねが劣化し、いきなり壊れて弓が張れなくなってしまう事もあります。定期修理で点検してもらうほか、演奏しないときはこまめに緩めてください。

定期修理

頻繁に弾くなら1年ごと、そうでない場合は2年ごとに楽器屋へ修理に出すのがお勧めです。見た目の異常は無くても、駒が曲がっていたり、位置がずれていたり、ボディの板がはがれてしまっていることもあります。毛替えのタイミングと一緒でも良いでしょう。

チェロの保管方法

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楽器は冬の乾燥や夏の湿気に弱いです。乾燥しすぎたり湿気が多すぎたりすることで木が変形し、板が割れたり、弦が緩んで駒が外れたり、中身の魂柱が倒れるというトラブルも起こります。
保管場所はエアコンが直接当たる所や直射日光を避け、除湿器・加湿器を導入するのが理想です。楽器の湿度を保つ道具(湿度調整剤)もあります。

また、置き場は家具で囲むなど、地震や人との接触の際に転倒しない工夫も大切です。加えてケースに入れる際はペグや駒、ケースと楽器の隙間をタオルで巻いておくと楽器が揺れにくくなり、運搬時にも安全に運ぶことができます。

運搬方法のコツ

振動は楽器の大敵です。どんなに頑丈なケースに入れても、中身が揺れて壊れてしまった、という例は少なくありません。運搬は保管時のタオルを巻く対策の他に、運び方も重要になります。

ケース別の運搬方法

ソフトケースの場合

ソフトケースは軽量である半面、実質楽器を布で覆っただけなので、運ぶ際には他と接触しないよう気を使います。特に出っ張った駒部分はぶつかりやすいため、必ず駒を自身の側に向けて運搬します。また、雨が降る時はレインコートを着せて濡れないように工夫しましょう。

ハードケースの場合

ソフトケースより安全性は高いものの、過信は禁物です。倒れたり強い衝撃・圧があると楽器に被害が出てしまいます。なるべく振動が無いように運びましょう。

交通機関での運搬

自家用車 / タクシー

基本的には後部座席や助手席に積み、揺れないように固定が必要です。大きさや温度管理の観点からトランクには積めません。また直射日光を避けるため、窓にサンシェードを付けるなど日よけ対策も行いましょう。
なお、車のみで運ぶ場合、ソフトケースのほうが小さな車でも入りやすくなります。

バス / 電車

通路を塞がないよう、なるべく広い場所に立ち前に抱えて持ちます。出入口はスペースをとるうえ人と接触しやすいため避けたいところですが、混んでいてやむを得ない時はドアが開いた際に流されないようにしてください。ガラガラで人がいないなら座席の使用も問題ないでしょう。
チェロを持っていると走ったり急に動くことが難しくなるので、時間に余裕を持った行動が望ましいです。

新幹線

新幹線は特大荷物スペースを利用するか、混んでいないなら座席や足元に置きます。車両によっては座席上の荷台にも乗りますが、楽器を落としたり中身を揺らさないよう注意しながら積み下ろしをしましょう。
また、席を離れた際に楽器を盗まれる可能性もあります。被害にあう確率は欧米ほど高くはありませんが、一人で行動する場合は近くの人に声をかけるなどを行っても良いです。

飛行機

交通機関の中でもチェロの運搬がもっとも困難なのが飛行機です。
まず、航空会社によって扱いが異なります。特別な荷物として預けたり持ち込めたりできる所もありますが、そうでない場合は楽器分の座席の購入が必要です。詳細は搭乗前に航空会社に確認しましょう。
貨物として普通に預けると、他の荷物と一緒に投げられたり衝突したりして楽器がボロボロになったという例もあります。その上国際線では盗難の被害も少なくありません。
また、席に置いたり預けたりしても乾燥・気温・衝撃対策は必須になります。弦は少し緩めておいたうえでケースの隙間や駒・ペグにはタオルを巻き、ケースは梱包材で包みましょう。

おわりに

チェロは維持管理も運搬も手のかかる楽器です。しかし、良い音を出すには楽器を良い状態に保つことが欠かせません。出会った縁を大切に愛情を持って接すれば、末長いお付き合いができるはずです。

【初心者向け】チェロの練習方法。挫折しないためのモチベーションの保ち方は?

 

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