アルノルト・シェーンベルクの作品の特徴及び評価。おすすめ代表作7選

出典:[amazon]アルノルト・シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド」 Op.5/ヴァイオリン協奏曲 Op.36

現代音楽の礎を確立した、アルノルト・シェーンベルク(1874年〜1951年)の作品とはどのようなものだったのでしょうか。今回は、無調音楽を生み出し、後に十二音技法を世に広めたシェーンベルクの作品に迫ってみたいと思います。非常に難解な音楽理論なので、今回は主にアウトラインをご説明したいと思います。後半は、シェーンベルクの「おすすめ代表作」もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

作品の特徴や作品の評価は?

シェーンベルクの音楽は、大きく3つの時代に分けられます。

1つ目は、ワーグナーやブラームスなどの後期ロマン派の音楽に影響を受けた時代。この時期は、調性のある音楽を作曲していました。実験的な試みをする前段階であり、ロマン派の集大成としての作品を生み出しています。

2つ目は無調音楽の時代です。シェーンベルクは、20世紀に入ると調性のない「無調音楽」に傾倒し、音楽の新しい道を模索し始めます。無調音楽が発表された当時は、聴衆から顰蹙(ひんしゅく)を買い、ウィーンを追放されるまでになったそうです。しかし、演奏活動を続けたことにより、シェーンベルクの作品は徐々に世間に認知されるようになりました。

3つ目は十二音技法の時代。シェーンベルクは、1920年代に入ると無調音楽をさらに発展させた「十二音技法」を考案し、音楽界に大きな変革をもたらしました。十二音技法で作曲された作品は大変難しく、多くの演奏者や指揮者を悩ませたそうです。シェーンベルクの評価は賛否両論ありますが、20世紀という新しい時代の節目を象徴する人物であったのは言うまでもありません。

おすすめ代表作7選

シェーンベルクの音楽は、ロマン派から無調音楽の探求、そして十二音技法へと発展していきます。作曲家の中には、存命中は評価されず、死後になってから評価される人物も少なくありません。その点でいうと、シェーンベルクはほぼ独学で作曲を学んでいながらも、代表作が多くあるのが特徴です。今回はその中から、おすすめ7作品をご紹介します。

ペレアスとメリザンド

1902年〜1903年に作曲された、シェーンベルク唯一の交響詩です。タイトルにある通り、ベルギーの作家メーテルランク(昔はメーテルリンクとされていました)の同タイトルの小説をモチーフに作曲されました。20世紀に入ると、シェーンベルクは無調音楽を探求しますが、この作品はその前の段階である「後期ロマン派的作品」の集大成とされていまう。
交響詩であるので、物語を想起させるメロディーが楽しめる作品です。

浄められた夜(浄夜)

1899年に作曲された、シェーンベルク初期を代表する作品の一つです。弦楽六重奏で作曲されました。ドイツの詩人リヒャルト・デーメルの同タイトルの詩からインスピレーションを受けて作曲された作品です。演奏時間はおよそ30分で、デーメルの作品に倣って5つの構成を持っています。1917年には弦楽合奏版が発表され、バレエ音楽としても使用されています。日本には1936年に紹介されました。

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グレの歌

1900年にウィーンの作曲コンクールの応募のために手がけれた作品です。最後の完成までにおよそ11年かかっています。シェーンベルクの先生であり、友人でもあった、ツェムリンスキーはこの曲を聞いたときに「入賞はできないだろう」と伝えたそうです。作風はオペラとカンタータを融合させたようなスタイルをとっており、全3部構成で演奏時間はおよそ2時間という大作です。ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスなどのロマン派の影響が色濃く残る時期の傑作です。この曲を評価したリヒャルト・シュトラウスは、その後シェーンベルクの良き理解者として関わることとなりました。

管弦楽のための変奏曲

1926年〜1928年に作曲された管弦楽です。十二音技法によって作曲された大作で、初演はフルトヴェングラー指揮のベルリンフィル管弦楽団によって演奏されました。作曲のいきさつが面白く、フルトヴェングラー自身がシェーンベルクに作曲を依頼したと言われています。
大変難解な作品であったことから、フルトヴェングラーでさえ作品の解釈に苦労したそうで、シェーンベルクに作曲の意図を何度も尋ねて勉強したとされています。

月に憑かれたピエロ

1912年に作曲された、シェーンベルクの無調時代を象徴する傑作です。ベルギーの詩人アルベール・ジローの詩集に基づいて作曲されました。その作風は、戦争へと進む人間の精神状態と狂気を見事に表しています。また、演奏方法も独特で知られ、オーケストラの演奏者が、楽器を持ち替えながら演奏します。この作品を聞いたロシアの作曲家ストラヴィンスキーに大きな影響を与えました。

ヴァイオリン協奏曲

シェーンベルク62歳のときに作曲された協奏曲です。作曲された当時、シェーンベルクはヴァイオリニストのヤッシャ・ハイフェッツに初演を依頼しまいたが、熟考した結果、「指が6本必要」と言われ演奏を断られたという逸話があります。十二音技法で作曲されており、非常に難曲と言われています。初演はストコフスキー指揮で演奏されました。

ワルシャワの生き残り

1947年に作曲された、シェーンベルク最晩年の作品の1つです。ナチスのホロコーストを題材にして作曲されました。シェーンベルク自身もユダヤ人だったこともあり、作品を聞くだけで、当時の生々しい現状がうかがえます。演奏時間は7〜8分と短い作品ですが、演奏された当時は、大きな話題となりました。

まとめ

今回はシェーンベルクの音楽の特徴と代表作をご紹介しました。シェーンベルクの音楽は、なかなか理解しにくく、好き嫌いがはっきりとわかれるのではないかと思います。しかし、シェーンベルクがその後のクラシック音楽界やその発展に大きく貢献したのは間違いのない事実です。今回ご紹介した作品以外にも、多くの作品を作曲していますので、興味が湧きましたらぜひ他の作品も聞いてみてください。

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