ジョアキーノ・ロッシーニの作品の特徴及び評価。おすすめ代表作7選

出典:[amazon]Gioachino Rossini: Overtures

生涯で36曲のオペラを作曲し、若くして時代の寵児(ちょうじ)となったロッシーニ。ロッシーニは、彼自身が存命中は大変人気のある作曲家でしたが、彼がこの世を去ると、あっという間にその名は忘れられてしまいました。ロッシーニが再評価されたのは、意外にも20世紀後半になってからです。「ロッシーニ・ルネサンス」と呼ばれる活動により、今まであまり演奏の機会がなかった作品が見直されるようになりました。美食家としても知られ、料理の名前にまでなっているロッシーニの作品にはどのようなものがあるのでしょうか。今回は、ロッシーニの作品の特徴やおすすめ代表作をご紹介します。

ロッシーニの作品の特徴や評価

ロッシーニの作品の特徴といえば、やはりオペラです。18歳で作曲した「結婚手形」でデビューし、24歳という若さで不朽の名作「セビリアの理髪師」を発表しました。当時からロッシーニの人気は非常に高く、あのベートーヴェンがロッシーニに対して「あなたはオペラ・ブッファ以外のもを作曲してはいけない」と絶賛するほどでした。また、後期ロマン派の代表者ワーグナーも、ロッシーニのような作曲家になりたいと憧れの眼差しを向けていたと言われています。

またロッシーニは「手抜きの天才」とも評されています。これは、過去にロッシーニ自信が作曲したモチーフやテーマを、別の作品でも使い回していることが理由です。「自作転用」の手法を多用したロッシーニですが、ときにはベートーヴェンなどの他人の音楽も使って作曲しています。しかしそれでも、人々を魅了する作品を発表していたことから、ロッシーニの天才さをうかがい知ることができます。

生前は「タンクレーディ」や「セミラーミデ」、「ウィリアム・テル」などでヨーロッパ中で人気のある作曲家で、サン=サーンスやグノーなど次の世代の作曲家とも交流がありました。

ロッシーニのおすすめ代表作7選

ロッシーニのおすすめ代表作7選をご紹介します。20世紀に入ると「ロッシーニ・ルネサンス」という活動が盛んになり、近年ではプッチーニやヴェルディに迫る勢いで人気が高まっています。

ランスへの旅

1825年、フランス国王シャルル10世の戴冠式のために作曲されたカンタータです。1幕9場で構成されています。上演は大好評を収め、「赤と黒」で有名なフランスの作家スタンダールは、「ロッシーニのもっとも優れた音楽である」と絶賛しています。上演後は忘れられてしまいましたが、1970年代から楽譜の復元が行われ、指揮者クラウディオ・アバドによって150年ぶりに演奏されたことで注目を集めました。

アルジェのイタリア人

1813年に作曲されたオペラです。ロッシーニが21歳のころに作曲し、わずか1ヶ月で完成させたといわれています。初演はヴェネツィアのサン・ベネット劇場にてロッシーニ自身の指揮で演奏され、大成功を収めました。作品は全2幕で構成されています。イタリアでの初演が評判となり、その後ドイツやフランスでも上演されました。この作品は、ロッシーニの作品が初めてドイツやフランスで上演された作品としても有名です。

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湖上の美人

1819年にナポリのサン・カルロ劇場のために作曲されたオペラ・セリアです。オペラ・セリアとは18世紀に流行した、高貴な題材を扱うオペラのことをいいます。作家ウォルター・スコットの同タイトルの叙事詩をもとに作曲されました。演奏時間はおよそ2時間半です。このオペラでは序曲が排除され、いきなり導入部から演奏されるという斬新なスタイルが採用されています。これは聴衆をより作品に惹きつけるための、ロッシーニの作戦と考えられています。

オリー伯爵

1828年に作曲され、パリ・オペラ座にて初演されました。全2幕で構成され、フランス語で作曲された作品です。演奏時間は約2時間半とされています。作品の感性の繊細さと洗練された作風に、ドイツの作曲家ベルリオーズは「完全無欠な傑作」と大絶賛をしています。「オリー伯爵」はその後のフランスのコミック・オペラに大きな影響を与えた作品とも言われています。

タンクレーディ

1813年、ヴェネツィア・フェニーチェ劇場で初演されたロッシーニ初のオペラ・セリアです。台本はフランスの作家で思想家のヴォルテールの同タイトルによるものです。この作品の成功により、ロッシーニの名前はイタリア中に轟くことになりました。全2幕で構成されていますが、ヴェネチア版のフィナーレとフェラーラ版のフィナーレをつけて演奏されることもあります。舞台はシラクサ。アルジーリオの宮殿の回廊に、騎士たちとその従者たちが集うところから物語が始まります。

モイーズとファラオン

1827年に初演された4幕構成のグランド・オペラです。旧約聖書の「出エジプト記」を元にして作曲された作品です。演奏時間は2時間半程度です。この作品では、過去にロッシーニ自信が作曲した作品からの「自作転用」が多数使われています。

泥棒かささぎ

1817年にミラノ・スカラ座のために作曲されたオペラです。ロッシーニはこの作品を3ヶ月で書き上げました。演奏時間は3時間半で、2幕4場で構成されています。19世紀後半に流行した「救出劇オペラ」の流れをくんだ作品です。第1幕1場のアリアでは、ショパンのポロネーズが転用されています。作家村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」にも出てくるので、タイトルだけ聞いたことがある方も多いかもしれません。

まとめ

今回は、ロッシーニの作品の特徴や評価、おすすめ代表作をご紹介しました。オペラ以外にも宗教曲を作曲したようですが、ロッシーニといえばオペラということで、オペラに絞ってピックアップしました。どれも大作で聴く機会は少ないと思いますが、気になる作品があればぜひ聞いてみてください。

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