管弦楽法をわかりやすく解説!独学で学ぶのにおすすめな本5選

管弦楽法とは何でしょう?
管弦楽法とは、オーケストレーションとも言います。
音楽上のアイディアを、オーケストラで表現する手段のことです。オーケストラで表現すると言ってもたくさんの楽器があり、「私は全部の楽器を使うことができません」という人がほとんどです。
ベートーヴェンやモーツァルトはたくさんの管弦楽曲を作っています。晩年のベートーヴェンについては耳が聞こえなくなってからも素晴らしい曲をたくさん生み出しています。
管弦楽法を学ぶことにより、オーケストラの作曲はもちろんですが、作曲をしなくとも作曲者の思いに触れることができます。
そういった意味でも管弦楽法を学んでみましょう。

管弦楽法とは??

ひとことで管弦楽法と言っても想像しただけで多くの楽器の編曲など人間のなせる業なのか?と思うほどダイナミックな世界です。
オーケストラのスコアを見ただけで初心者は無理無理・・・と思ってしまうでしょう。
では、ベートーヴェンはなぜ耳が聞こえなくなってからもダイナミックな交響曲を作れたのでしょう。それは天才だから?と言ってしまえばそれまでですが、楽器の特性をしっかり心の中で理解していた証拠です。
初心者のあなたが少しでも管弦楽法に興味を持って取り組めるように説明していきましょう。

管弦楽法 技法の種類

管弦楽を学ぶ前に種類を知っておきましょう。主に3つの種類があります。
各項目ごとに理解しましょう。

基礎技法

まずは基本技法からご説明していきます。管弦楽法を習得するには音楽の基礎知識が必要です。せっかくいいメロディが浮かんでも1つのメロディだけはオーケストレーションにはなり得ないのでそれを記録するためには譜面を書けるようにならなければなりませんし、その書き方なども習得しておくことが大切です。
管弦楽を学ぶ前に習得しておくべき項目は以下の通りです。

●記譜法・音程・移調などの楽典
●読譜などの音楽基礎技法
●スコアリーディングと総譜記譜法
●和声学・対位法
●ピアノ演奏技術

楽器法

基本技法を身に付けると次に大切なのは楽器の性質を理解するという事になります。オーケストラに使われる各楽器についての知識がないといいハーモニーが生まれませんし、楽器自体に無理が出てきます。
楽器がいい音を出してそれが重なり合う事で美しい、心地よいと思わせることが大切なので、楽器の特性を理解しましょう。
また、その楽器の指の使い方なども理解することが大切です。
ピアノを習っている方はわかると思いますが、速いフレーズを奏でるときには指使いに無理があるとなかなか綺麗に弾けないという事があります。
管弦楽においては同じ指の押さえにより息遣いなどで音の高さを変えることもできるので、そういった部分で無理が出るといいハーモニーが生まれないこともあります。
まずは楽器の性質を知りましょう。
以下の項目を考慮することが大切です。

●楽器の音域の限界
●音域による音色、音量、奏法の違い
●各楽器の運指
●呼吸・運舌・運弓
●弦楽器の弓奏(アルコ)とピチカート
●楽器特有の奏法・特殊奏法
●一般的演奏者の疲労と限界について

編曲法

オーケストラにおいては綺麗なハーモニーが必要になります。
メロディを複数の楽器がユニゾンやオクターブでなぞるときの効果や、和声学で学んだ禁則なども含めてさまざまな声部を組み合わせの中で各楽器がどのような働きをするかを考えなければなりません。
それについては以下の部分を理解することが大切です。

●楽器編成
●楽器の組み合わせ
弦楽器同士の組み合わせ
管楽器同士の組み合わせ
弦楽器と管楽器の組み合わせ
管楽器と打楽器の組み合わせ
●セクションごとの合奏の特質
弦楽合奏
木管合奏
金管合奏

オーケストラの中の独唱・合唱なども含めて編曲することもあります。人の声も含めてどのように重なり合うかを考えなければなりません。
色々な知識を持っていれば持っているほどいいオーケストレーションが生まれるでしょう。

管弦楽法何から学べばよい?

では、管弦楽法何から学べばよいでしょうか?
本当は吹奏楽部などの楽団に所属すると楽器の音を理解する近道になりますが、なかなか難しい環境の人もいると思いますので、まずは好きな作曲家の交響曲などを聴いてみるのもよいでしょう。
まずは楽器について理解することが先決です。
ヴァイオリンとヴィオラの音の違いやトランペットとホルンの違いなどを理解しておいてください。

1.各楽器の特性や音域を知る
2.各楽器の音色を思い浮かべられるようにする
3.楽器を組み合わせた時の効果について知る

1.各楽器の性能や特性を知る

楽器には得意とする技法や、出来ない技法があります。実はフルートは替え指を駆使しないと演奏不可能なトリルが多いです。頭の中でフルートの綺麗なトリルを思い浮かべて譜面に書いたところでフルート奏者はとても苦労します。
ホルンはピストンで音の高さを変えますが、実は唇を締めたり緩めたりするだけで音の高さが変わってしまうため、速いフレーズの曲を苦手とします。
そういった楽器の特性をしっかりと理解することが大切です。
楽器の持つ音域についてもしっかり理解しておきましょう。

2.各楽器の音色を思い浮かべられるようにする

管弦楽法は各楽器の重なり合いになるので、楽器の音色を知ることが大事です。
管弦楽法の本には、楽器の音の特徴や音域ごとの音色の雰囲気などが説明されているものもあります。しかし、それを知るにはやはり多くの音楽を聴くことや、できれば実際の楽器に触れることが必要になります。
聴いたり触れたりしているうちに楽器と楽器の音の相性がわかるようになり、いいハーモニーが生まれるでしょう。
まずはクイズ番組で出てくるように「この音は何の楽器でしょう?」というように音で楽器がパッと思いつくようになることが先決です。

3.楽器を組み合わせた時の効果について知る

楽器の組み合わせについても、どんな効果が出せるのかということが管弦楽法の本に書かれています。
先ほどの項で書いたように、その効果を出すには音色を思い出すことが大事です。
そこを理解して組み合わせていくとよいでしょう。
オーケストラの楽器で作曲するには、雰囲気で作るのではなく、しっかりと理論や技法をしっかりと理解してロジックに従って作曲することが大切です。
そのために和声や旋法なども勉強しておきましょう。

独学で学ぶ管弦楽法!オススメな本5選

管弦楽法を学ぶにはどのような本を選んだらいいでしょう?
おススメの本をお教え致しますね。

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まとめ

今回は管弦楽法についてご説明してきました。
オーケストラの仕組みを学ぶなんて神の領域と思いがちですが、この仕組みを学ぶことによって楽器の特性を理解することにもなりますし、管弦楽法を学んで音楽を聴くと世界が広がります。
管弦楽法を学んだら、スコアを買ってみましょう。
大好きな交響曲をスコアを見ながら聴いてみると新たな発見があります。
管弦楽法をわかりやすく解説!独学で学ぶのにおすすめな本5選というテーマでお送りしてきましたが、本当はスコアを見ながら管弦楽を聴くということが一番大切なことだと思います。
頭で理解することが大切ですが、やはり音楽は耳で聴いて心で感じることが一番です。

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>音楽理論とは?内容や種類一覧 初心者は何から学べばいい?

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