聴音のやり方。練習方法は?うまくできないときどうする?おすすめの本や教材は?

聴音とは、音楽においての基礎訓練であるソルフェージュの1つです。
ピアノで演奏されたメロディーや和音を五線譜に書いていきます。
聴音を訓練することにより音を聴き分ける力、そして聞いたメロディを譜面に表すという力が身につくでしょう。
今回は、聴音について、その概要や効果、鍛え方など、基礎知識を詳しく紹介します。

聴音とは

聴音とは音を聴いて楽譜へと書き起こすことで、メロディを聴き取って譜面に書いていく「旋律聴音」と、 和音を聴き分けて譜面に書いていく「和声聴音」があります。
旋律聴音はさらに単一の旋律を聴き取る「旋律聴音」、複旋律を聴き分ける「多声聴音」の2種類あります。音楽の基礎知識を学ぶソルフェージュの1つでもあります。
聴音が苦手という人も多いですが、コツコツと訓練を重ねることで上達します。
聴音を訓練していくことで音の構造を理解し、音楽全体を聴き分ける力が自然と身に付きます。
聴音は新曲視唱同様に音楽高校や音楽大学の入試科目の一つとなっているので、音楽を学ぶ人は避けて通ることはできません。
やはり音楽を学校で学ぶ以上、譜読みと記譜は必須ということですね。頑張って学びましょう。

聴音練習法

聴音のレッスンの時に、できるだけ鉛筆を使うことと演奏中は消しゴムを使わないということがコツということを言われました。
なぜなら、音楽は時間とともに流れてしまうので、演奏中はとにかく書きとることを優先することが大事!シャープペンも消えるからいいんじゃない?と思いがちですがシャープペンは線が細いので音符を塗りつぶすのに時間がかかります。
とにかく時間との勝負です。レッスンの時から鉛筆で書く癖をつけましょう。

音程を取る

聴音ではまず音程を取れるかどうかが大切です。音程が取れないと始まりません。音程に自信がない人は楽譜に落とす前に歌ってみましょう。
リトミックなどの音楽教室では先生がメロディを弾いて、その後、子供たちが同じメロディを歌います。これも聴音の訓練の一つです。
子供のころリトミック教室に通っていた人は音程を取ることまでは得意とする人が多いといいます。
短いフレーズからでもいいので音程を取る練習をしましょう。

テンポを取る

聴音は、最初の演奏でまずは1拍目の音を、余裕があれば1拍目と3拍目を書き取り、その後の演奏で間を埋めていくようにします。
そのためにしっかりとテンポを正確に保って聞いていないと、1拍目がどこだかわからなくなり、途中からパニックになります。
さらに、小節の頭に休符が入ったり、小節をまたいでのスラーなどが入ったりすることもあり、テンポが乱れたら頭の中が真っ白になるでしょう。
落ち着いてテンポをとることが大切です。

リズムを取る

聴音は、音程がきっちり聴きとれるか?という事を問われると同時にリズムの聴き取りについても重要になります。
「テンポを取る」の項でも述べたように、拍の頭に休符が入るなどシンコペーションが組み込まれてくるのでそれをきっちり捕られ羅れているかに掛かってきます。
シンコペーションなどの複雑なリズムについては日頃からパターン化して覚えておくとよいでしょう。
そうすることで難しいリズムにも対応できるようになります。

その他

その他注意すべきことをお伝えしておきます。
聴音のテストでは白紙の五線譜が渡されます。それに何調であるか?何拍子であるか?など必要な情報は自分で入れなければなりません。
テストの時は先生から「〇dur(moll) 〇拍子 〇小説」という指示があるので、まず、それの情報を五線譜に書いていきます。
大譜表の試験の場合、{ を付けるのも忘れてはいけません。
聴音を学ぶ前に調号や楽譜の書き方などの基本を楽典からしっかり学んでおきましょう。

聴音を行う際の注意事項と有効な練習方法

聴音のテストを受ける時の、減点ポイントをお教えします。
どういったことで減点されるのかが分かれば、対策方法や練習方法を見出すことが出来るでしょう。
●白紙状態、記載がない部分は減点!当たり前のことですが、自信がなくても五線譜は埋めることが必須です。
●楽譜として成り立っていない解答内容も減点!調号や拍子記号などを正しく書けていない場合や、音符が雑で正しく読み取ることができない場合などです。特に♮などの臨時記号は落としがちです。細心の注意をしましょう。
●拍が揃っていない場合も減点対象です。音の長さが分かるよう音符と音符の間を正しく空けて書くように心がけてください。
●複旋律聴音の場合は、上下のリズム表記を揃えることが大切です。1小節を拍子の数に当分割して書くことを念頭に置き、音の長さに注意しながら書く癖をつけておくと、本番の試験の際にもスムーズに取り組むことができます。
聴いたメロディをいかに速く、綺麗に譜面に書き込むことができるかが勝負です。

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まとめ

聴音のやり方、練習方法についてお伝えしてきました。聴音は子供のころから遊びながら学ぶことにより、自然と音程の取り方やリズムについて身に付けることができます。
しかし、聴音は大人になってからでも学ぶことができます。
時間との闘いとなるので、焦りがちですが焦らず効率よく丁寧に譜面が書けるようになるといいでしょう。
聴音をすることで新曲視奏の訓練にもつながりますし、逆もしかりです。
両方の訓練を並行して行う事で音楽の基礎知識もアップするでしょう。
飽くまでも訓練なので音を楽しむ余裕がないでしょうが、その先に音楽の楽しみが待っていると思って頑張ってください。

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