シャルル・グノーの作品の特徴および評価。おすすめ代表作5選

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シャルル・グノーは「フランス近代歌曲の父」と称される、19世紀を代表する作曲家です。宗教曲や歌曲、オペラなどの分野で優れた作品を作曲したグノーは、カミーユ・サン=サーンスにより「フランスのベートーヴェン」と評され、フランス音楽の発展に大きな功績を残しました。また、グノーを慕った人物にはジョルジュ・ビゼーやガブリエル・フォーレなどもおり、その影響力の大きさを伺い知ることができます。
そこで本記事では、シャルル・グノーの作品の特徴を解説しつつ、おすすめ代表作を5つ紹介します。どの作品もグノーの繊細なメロディーを味わえる作品となっていますので、ぜひ最後まで読んでください。

シャルル・グノーの作品の特徴や評価は?

グノーの作品の特徴や評価について、簡単に紹介します。グノーが存在しなければ、現在のフランス音楽は全く異なったものになっていたかもしれません。

後世のフランス音楽に影響を与える

ドビュッシーやラヴェル、あるいはフォーレといった作曲家とは異なり、通常のレパートリーとして残っている作品は多くありません。しかし、グノーが後世の作曲家に与えた影響は大きく、「フランスのベートーヴェン」と称されるほどの影響を及ぼしました。また、ドビュッシーはグノーについて「グノーは、その弱点はともかく、必要不可欠な存在である」とその音楽的重要性を訴え、グノーをフランスの感性の象徴であるとも述べています。

歌曲、オペラ、宗教曲を作曲

人生の早くから音楽の才能を発揮したグノーですが、その生涯においては多産な作曲家とは言えませんでした。しかし彼が残したオペラや宗教曲は、現在でも高く評価されており、なかでもオペラ『ロメオとジュリエット』は同タイトルのオペラ作品の中でも随一と評価されています。また晩年はオペラの作曲から離れ、宗教曲に専念しており、グノーが作曲した『賛歌と教皇の行進曲』はバチカン市国における準国家にも採用されています。

シャルル・グノーのおすすめ代表作5選

グノーのおすすめ作品を5曲紹介します。晩年のグノーは宗教曲に熱心に取り組みましたが、彼に成功をもたらしたのはいうまでもなく、オペラ作品です。今回は10曲以上のオペラ作品の中から3作品と、管弦楽曲、宗教曲をそれぞれ紹介します。

オペラ『ファウスト』

全5幕からなるオペラです。タイトルにある通り、ドイツの文豪ゲーテの『ファウスト』を題材に作曲されました。1859年にパリ・リリック座にて初演が行われ、大きな成功を収めています。なかでも作中のアリア「清らかな住まい」や「金の子牛の歌」はよく知られており、単独でも演奏機会の多い作品です。初演以降、本作の人気は次第に高まり、10年間で300回以上、初演から75年で2000回以上の上演を重ねる大ヒットとなりました。
『ファウストの劫罰』の作者エクトール・ベルリオーズは、本作について「この作品が近い将来必ず大成功する日が来るに違いない」と絶賛したことでも知られています。

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オペラ『サバの女王』

全4〜5幕で構成されたグランド・オペラです。パリ・オペラ座のために作曲された3作目のオペラであり、『サッフォー』『血まみれの修道女』に続く壮大なスペクタクルを持つ作品として知られています。タイトルの「サバ」とは旧約聖書に出てくる女王の名前で、物語もユダヤ今日の歴史的背景に基づいています。絢爛豪華な演出が魅力のオペラでもあり、1880年にはイギリス、1899年にはアメリカ・ニューオリンズでも初演を迎えました。
また、2018年には日本でも初演が上演され話題となりました。上演時間はおよそ2時間です。

オペラ『ミレイユ』

1864年にパリ・リリック座で初演された全5幕からなるグランド・オペラです。当時としては珍しく、フランスの農村部を舞台にした作品として大きな話題となりました。作曲するにあたり、臨場感を持たせるためにグノー自らがプロヴァンス地方のマイヤーヌに移り住み、現地の人々の風習を作品に取り入れたそうです。現在はオペラ自体の上演機会はほとんどないものの、アリア「もしも、たまたまどこかの」や「マガリの歌」、「ヴァンサンを裏切って」などは、単独でも歌われる人気作として残っています。グノーらしい色彩豊かな音色と、牧歌的な雰囲気が味わえるオペラです。

小交響曲

1885年に作曲したグノーの管弦楽曲です。「小交響曲」のタイトルが付けられていますが、正式には「9つの管楽器のための小交響曲」というタイトルであり、1879年に設立された「管楽器室内楽教会」に献呈されました。フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットという極めて小編成で構成された作品で、20世紀における室内交響曲やシンフォニエッタといったジャンルの先駆け的作品とも言われています。
演奏時間は20分ほどの規模の小さい作品ではあるものの、グノーの素朴で柔らかい管弦楽法が楽しめる名曲です。「アヴェ・マリア」を除くと、グノー作品を聴く最初の1曲として最適かもしれません。

聖セシリア荘厳ミサ曲

晩年、宗教曲の作曲に取り組んだグノー。本作は宗教曲作曲家としてのグノーの才能が存分に発揮されたミサ曲です。聖セシリアの記念日である1855年の11月22日にパリで初演が行われ、以降グノー後期の傑作としてしばしば演奏されています。辛口評論家として知られるサン=サーンスでさえ「19世紀後半のフランス音楽の代表作」として本作を絶賛しました。キリエ、グロリア、クレドと展開し、最後はドミネ・サルバムとして壮大に幕を閉じます。演奏時間は45分程度と短めではあるものの、オペラ作品を思い起こさせる壮大な楽曲が魅力です。

まとめ

グノーの作品というと『アヴェ・マリア』ばかりが聴かれていますが、グノーの祖国フランスでは、宗教曲やオペラ作曲家としても大変有名です。なかでも、今回紹介したオペラ『ファウスト』は、グノーを代表する作品であるばかりではなく、19世紀におけるフランス・オペラの傑作と言っても過言ではないでしょう。音楽史を語る上でもグノーは重要な人物であるため、今回の記事をきっかけにぜひ彼の作品に触れてみてはいかがでしょうか。
グノーを通して、フランス音楽の歴史が紐解かれるかもしれませんよ!

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