フランソワ・クープランの楽曲の特徴及び評価。おすすめ代表作3選

出典:[amazon]フランソワ・クープラン:2台のハープシコードのための作品集 第1集(François Couperin: Les Nations – )

フランソワ・クープランは、17世紀後半から18世紀にかけて活躍したフランス・バロックを代表する作曲家です。クープラン家は代々音楽家の家系として著名であり、なかでもフランソワは太陽王ルイ14世に仕えるなどの業績を残したことから、現在では「大クープラン」として知られています。クープランの作品の大部分は、宮廷音楽や宗教音楽に捧げられたものですが、とりわけクラヴサン用の作品は今日でも演奏機会の多い作品となっています。この記事では、フランソワ・クープランの楽曲の特徴やおすすめ作品を紹介します。

フランソワ・クープランの楽曲の特徴や評価について

クープランの楽曲の特徴について簡単に解説します。調べてみるとクープランの影響の大きさがよくわかりました。

クラヴサンについて

クラヴサンという楽器について聞き慣れない方も多いと思いますが、クラヴサンとは「チェンバロ」のフランス語名称です。ドイツ語ではチェンバロ、英語だとハープシコードと呼ばれています。日本人にとってはチェンバロの名で親しまれていますが、クラヴサンも同じだと覚えておいてください。いずれも弦を爪のようなもので弾く鍵盤楽器です。

18世紀に入りピアノが登場したことで、クラヴサンの需要が低迷し、演奏の機会は失われてしまいました。しかし20世紀になり古楽器による演奏の人気が高まったことで再び脚光を浴び、近年では現代音楽の分野でも用いられています。

バッハやヘンデルにも影響を与えたクープラン

クープランは作曲の他にも「クラヴサン奏法」というクラヴサンに関する教科書を出版しています。その内容は、生徒の指導方法や指遣い、装飾音などの解説が書かれたものですが、その他にも、クラヴサンの演奏で「親指を使う」という当時としては画期的な演奏法も記されているそうです。この「クラヴサン奏法」はバッハやヘンデルも愛読し、作曲の参考にしたと言われています。

クラヴサン曲集全4巻を刊行

宮廷音楽家とパリの教会オルガニストとして活躍したクープラン。その作品の大部分はクラヴサン用として作曲されましたが、クープランのクラヴサン曲集は「組曲」という体裁を取らず、「オルドル(ordres)」というまとまった舞曲や標題音楽で構成されています。
クープランの代表作「クラヴサン曲集」では、それぞれの作品に標題が付けられ、テーマがわかりやすいのが特徴です。

全4巻からなる「クラヴサン曲集」は、230曲もの膨大な作品で構成されており、現代でもコンサートなどで多くの演奏者によって取り上げられている、優れた作品集です。

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ドビュッシーやラベルもその音楽性に惹かれた

クープランの死後、その作品群は忘れ去られてしまいました。しかし19世紀中頃になるとクープランの作品が見直されたことで再び注目を集め、ドビュッシーやラベルなどの印象派の作曲家たちもクープランの作品に関心を寄せたと言われています。

フランソワ・クープランのおすすめ作品3選

クープランのおすすめ作品を紹介します。どれもゆったりとした作品ですので、リラックスしたい時に最適な作品ばかりです。

王のコンセール

クープランがルイ14世の宮廷に出入りしていた頃の作品で、1722年に作曲されました。作品は第1番から第4番で構成され、それぞれ、ト長調、ニ長調、イ長調、ホ短調となっています。どれもゆったりとした中庸なテンポで、穏やかな作品です。一説によると、この作品はルイ14世の晩年の憂鬱を慰めるために作曲されたと言われています。

趣味の融合ーまたは新しいコンセール集

上記の「王のコンセール」が好評を受けて、2年後の1724年に作曲された作品です。全10曲8楽章からなり、楽曲編成は自由とされています。「趣味の融合」というタイトルに興味がそそられますが、このタイトルは「イタリアの音楽様式とフランスの音楽様式の融合」に由来しています。イタリアの作曲家コレッリのトリオ・ソナタ形式をフランスに取り入れたクープランならではの発想です。

諸国の人々

1726年に作曲された組曲で、室内楽用に作曲されました。基本的な楽器構成はヴァイオリンとチェロとされています。こちらもトリオ・ソナタ形式に基づいて作曲されました。
「諸国の人々」のタイトルにあるように、この作品はヨーロッパ各地の人種をテーマとしており、クープランが作曲したトリオ・ソナタに基づいています。「」内はトリオ・ソナタ名です。

1、フランス人「少女」
2、スペイン人「幻影」
3、神聖ローマ帝国人「病み上がり」
4、ピエモンテ人「アストン」

まとめ

いかがでしたか?今回はクープランの作品や特徴について解説しました。クープランの音楽性がバッハやヘンデル、テレマンにも影響を与えたことを考えると、クープランの偉大さがよくわかりますね。クープラン自身が楽曲編成や演奏スタイルにそれほどこだわっていなかったため、室内楽やコンサートでは、様々な楽器の組み合わせが楽しめます。なかにはバンドネオンを用いた演奏会もあり、作品の奥深さが違った角度で楽しめます。クープランはそれほど著名ではないかもしれませんが、これを機会に、心が休まるクラヴサンの音色に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

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