ソルフェージュとは、音楽表現や理論を理解するために必要な基礎訓練のことです。ソルフェージュがしっかりこなせるかどうかで、演奏表現のレベルや楽曲の理解度が大きく変わります。そのため、音高受験や音大受験の必須科目の一つです。
これから音高・音大受験を目指す人の中には、ソルフェージュを重点的に勉強していきたいと考える方もいらっしゃるでしょう。本記事では、音高・音大受験に必要なソルフェージュのレベルや勉強法についてご紹介します。
音高・音大受験に必要なソルフェージュ
音高・音大受験に必要なソルフェージュ系科目は、主に楽典、聴音、新曲視唱です。学校によっては受験にソルフェージュが無いところもありますが、ほとんどの有名音大ではソルフェージュを課しています。
楽典の勉強法
まずは受験したい音高・音大の過去問を入手することが大切です。学校によって、和声・移調・調性を重視する傾向や、幅広く知識問題を出してくる傾向など様々です。
多くのテキストを用意する必要は無いですが、テキストと問題集を最低でも1冊ずつ用意しておきましょう。過去問と照らし合わせてよく出題される傾向をつかみ、大事なところは暗記する勢いでしっかり読み込むことが大切です。知識がついたあとは過去問や問題集を繰り返し解きましょう。
楽典のテキストとは別に「音楽用語辞典」というものもあります。音楽用語がなかなか覚えにくい、という方は一冊用意しておくのも良いでしょう。ネットで調べれば出てくる言葉も多いですが、先生のレッスンを受講中にスマートフォンを触る、というのは理由はあれど見ていてあまり気持ちの良いものではありませんね。
楽典は他のソルフェージュ系科目に比べても、独学で勉強がしやすい科目です。毎日コツコツ学習し、着実な暗記を目指しましょう。分からないことは音楽の先生や指導を受けている先生に質問し、早めに解消します。
聴音の勉強法
多くの学校で、単旋律だけでなく複旋律・和音(三和音・四和音)の聴音問題が出題されますので、そのレベルまでは聞き取りができるようにしておきたいものです。幼い頃から音感が鍛えられている人は容易に聞き取れるかもしれませんが、大半の人はしっかり準備をしておかないと、聞き取るのは難しい問題ばかりです。
聴音は新曲視唱と並び、早いうちからのトレーニングがものを言います。楽器演奏と同様に一朝一夕でできるようになるものではありません。音高・音大受験を決めたのが受験の1年前……という方も中にはいらっしゃると思いますが、早めにソルフェージュ専門の先生に指導を受けるのが望ましいです。
ソルフェージュの先生のレッスンを受ける他にも、音源付きのテキストを用意して独習する方法があります。レッスンだけでは時間が足りない、と感じることがあれば自学自習の時間も積極的に作りましょう。
ただし、正しい記譜のルール通りに書くということが採点上欠かせない要素です。誤った知識で記譜することが無いように、併せて楽典の知識を身に着けたり、分からないことは先生に聞きながら学習していきましょう。
聴音でなかなか音程が取れない、という場合には、実際に声に出して歌ってみることが上達のコツです。ぜひ率先して取り組んでみてくださいね。
新曲視唱の勉強法
新曲視唱とは、8小節~16小節くらいの旋律が書かれた楽譜を1分ほどの予見時間の間に読み込み、声に出して歌う試験です。学校ごとで出題傾向が異なります。歌とリズム課題の両方を課せられることもあれば、ソロの視唱と伴奏つきの視唱どちらも課せられる学校もあります。リズム打ち付きで視唱するという出題形式のところもあるようです。出願先の学校の過去問を早めに確認し、先生と相談しながら対策を講じていくことが大切です。
多くの場合は試験のために作られたオリジナル楽曲を用いるため、本科の実技試験のように事前に曲集を覚えてから試験に臨む、ということはできません。そのため、とにかく教材を使って何度も練習し、音程やリズムの取り方、素早い譜読みの能力を身に着けておくことが試験対策として重要です。慣れてくるまではしっかり練習を重ねましょう。
新曲視唱は音程やリズムが評価される試験です。そのため、聴音と同様にソルフェージュの先生のレッスンを受講し、的確なフィードバックを受けることが上達のコツです。新曲視唱のテキストはレベルごとに様々販売されています。まずは自分の実力にあったテキストを先生に見繕ってもらい、徐々にステップアップしていくのが一般的です。
当然ながら、視唱の際の声質は評価に関係の無い項目ですので、わざわざボイストレーニングや声楽のレッスンなどは受ける必要はありません。楽譜に忠実に歌う、という点が重要なポイントです。
テキストを使って自宅で独習してみることも良いでしょう。予見時間を測定し、歌いだしの初めの音をピアノで鳴らした後に歌い始めます。さらに、歌い終わりの音をピアノで鳴らしてみてピッチがずれていないか確認してみる、という練習法があります。
ただし、先生などの第三者がいない状況では、全体的な音程やリズムが正確か、息継ぎが不自然ではないかという点を客観的に評価することは困難です。独習で変な癖がついてしまわないように、レッスンも同時並行で受講しながら、補完的に自宅で独習するのが無難です。
まとめ
ソルフェージュ科目には楽典・聴音・新曲視唱がありますが、項目ごとで勉強法が異なります。共通して言えるのは、志望校の過去問を早めにチェックすることが重要なポイントであるということです。学校ごとで出題傾向が大幅に異なりますので、効率的な学習をしていくためにも過去問を分析していきましょう。
「音高・音大受験を決めるまではソルフェージュを習ったことが無いから受験に間に合わない」と心配な方もいらっしゃると思います。しかし、プロの音楽家の全員が幼い頃からソルフェージュ教育を受けていた人ばかりかというと決してそうではありません。高校に入学後に音大を志願するまではソルフェージュを知らなったという人も、無事に音大に入学し、卒業後プロの道に進んでいる方もいらっしゃいます。やる気次第で、受験対策のためのソルフェージュの学習はいくらでも深めることができます。
大事なことは、ソルフェージュというのはあくまでも音楽表現を豊かにするための基礎訓練であるということです。音高・音大受験をクリアするためのソルフェージュではなく、自分の音楽に活かすという視点を忘れないようにしたいですね。
>>ソルフェージュって何?意味や効果は?やり方はレッスン・独学どちらがいい?
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