ダリウス・ミヨーの作品の特徴及び評価。おすすめ代表作5選

出典:[amazon]Milhaud: Une Vie Heureuse

ダリウス・ミヨーはフランシス・プーランクやアルテュール・オネゲルらと共に「フランス6人組」のメンバーとして知られる20世紀フランスを代表する作曲家です。メンバーの中でもとりわけ多作だったミヨーは、生涯で400曲以上の作品を発表し、そのジャンルは交響曲や室内楽、バレエ音楽や映画音楽など多岐に渡ります。さまざまな作品を残したミヨーですが、今回はそのなかから、おすすめ作品を5曲紹介したいと思います。どれも個性溢れる作品ですので、ぜひ一度聴いてみてください。

ダリウス・ミヨーの作品の特徴や評価について

ミヨーの作品の特徴はどのような点にあるのでしょうか。クラシック音楽のみならず、ミヨーはさまざまなジャンルから作品の発想を得ていたようです。

作品数がすごい!!

80歳を過ぎても意欲的に作曲に取り組んだミヨー。そんなミヨーは生涯で弦楽四重奏18曲、交響曲13曲、ピアノ協奏曲5曲など、膨大な作品を世に送り出しました。そしてその中でも注目したいのは、交響曲の作曲数です。多くの作曲家が、いわゆる「第9の悲劇」に遭遇するなか、ミヨーはそれを難なく跳ね除け、生涯で13曲の交響曲を発表しています。ミヨーが「第9の悲劇」を知らなかったとは考えにくいですが、そんなジンクスはミヨーに影響しなかったようです。

また、映画音楽も多数残している点も見逃せません。筆者が調べただけでも生涯で26曲もの映画音楽を担当しており、ミヨーは映画黄金期と共に生きた作曲家であることがわかります。

ジャズとクラシック音楽の融合の先駆けとなる

ジャズとクラシック音楽の融合で思い浮かぶ作品といえば、ジョージ・ガーシュウィンが1924年に発表した「ラプソディー・イン・ブルー」だと思います。しかし実はその前年の1923年、ミヨーは「世界の創造」という<ジャズの文法>を取り入れたバレエ音楽を発表し、のちにアメリカで高い評価を獲得しています。その分野において、ガーシュウィンのような大きな成功には至らなかったものの、「世界の創造」という作品が当時のクラシック音楽界において革新的だったことは間違い無いでしょう。

ダリウス・ミヨーのおすすめ代表作5選

ミヨーのおすすめ作品を紹介します。バレエ音楽から吹奏楽など、さまざまなジャンルからチョイスしてみました。

バレエ「青列車」

1924年にセルゲイ・ディアギレフ率いるバレエ・リュスによって上演された、1幕からなるオペラです。当時最先端のリゾート地として人気を集めたコート・ダジュールを舞台とし、テニスや水泳などの動きを取り入れた、斬新な振り付けが話題となりました。また制作メンバーも豪華で、音楽・ミヨー、衣装・ココ・シャネル、台本・ジャン・コクトーのそうそうたる顔ぶれにより制作されています。

パリ・シャンゼリゼ劇場での初演は、概ね好意的に受け入れられましたが、主演のアントン・ドーリンが1925年にバレエ団を退団したため、以降レパートリーから外されてしまいました。

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ルネ王の暖炉

ミヨーが作曲した木管五重奏曲の代表作です。この作品は映画「愛の騎馬行列」のために作曲された映画音楽でしたが、のちに7曲の組曲に編曲されました。各作品には表題が付けられており、それぞれのタイトルは次の通りです。

1、行列
2、オーバード
3、軽業師
4、ラ・マウザングラード
5、アルク川の槍試合
6、ヴァラブルでの狩り
7、夜のマドリガル

演奏時間はおよそ15分です。

フランス組曲

1945年に作曲された吹奏楽曲です。全5曲構成となっており、タイトルにはフランス各地の地名が付けられています。第2次世界大戦で連合国勝利の知らせを聞いたミヨーが、アメリカと祖国フランスを思い作曲した名曲です。

この作品に対してミヨーは、「若いアメリカの人々に、連合国とフランス軍が解放したそれぞれの地方で歌われているメロディーを聴いてもらいたい気持ちで作曲した」と述べています。

吹奏楽の他に管弦楽にも編曲された、ミヨーの人気作品の1つです。演奏時間はこちらも約15分とされています。

交響曲第3番「テ・デウム」

生涯で13曲の交響曲を作曲したミヨーですが、筆者のおすすめは声楽が使用されている本作です。この作品はフランス放送の委嘱で作曲され、第2・4楽章に声楽が挿入される珍しい交響曲となっています。

クラシック音楽を聴いていると、しばしば「テ・デウム」というタイトルに遭遇するかと思います。「テ・デウム」とはカトリック教会やルーテル教会の聖歌の1つで、ラテン語で「わらら神であるあなたを讃えん」という意味を表します。30分程度の短い交響曲ですので、興味のある方は聴いてみてください。

エッフェル塔の花嫁花婿

ルイ・デュレを除く「フランス6人組」のメンバーで作曲されたバレエ音楽です。1920年、スウェーデン・バレエ団からパリ公演用の演目を依頼されたジャン・コクトーが、「フランス6人組」に協力を求め完成しました。古代ギリシャ悲劇とクリスマス・パントマイムを合わせた本作品は、初演当時あまりに奇抜だったため、聴衆から野次が浴びせられたそうです。作品そのものは成功しませんでしたが、「フランス6人組」が残した(正確には5人ですが)貴重な1作という意味で、歴史的作品と言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?今回はダリウス・ミヨーの作品の特徴や、おすすめ代表作を解説しました。おそらく、どれも初耳の作品が多かったのではないかと思います。しかしどの作品もミヨーの個性や才能が散りばめられており、「知らない作品だからこそ新しい」という感覚を持った方もいるのではないでしょうか。この記事を機会にミヨーに関心を持っていただき、ご自身のお気に入りの1曲を見つけていただけたら幸いです。

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