エドヴァルド・グリーグの作品の特徴及び評価。おすすめ代表作7選

出典:[amazon]Grieg-the Piano Music in His

エドヴァルド・グリーグは、19世紀半ばから20世紀初頭にかけて世界的に活躍したノルウェーの作曲家です。同時代の作曲家たちのように交響曲や協奏曲といった大作はあまり残していませんが、グリーグの作品は繊細で抒情的なメロディラインの美しいものばかりです。ノルウェー国民に心から愛され、旧500クローネ紙幣にもなっていたエドヴァルド・グリーグ。今回は、そんなグリーグのおすすめ代表作をご紹介します。

作品の特徴及び評価

グリーグの作品の特徴は、なんといってもノルウェーの民族音楽や民謡をクラシック音楽に溶け込ませたところです。19世紀のクラシックの音楽の中心は、ドイツ・イタリア・フランスであり、それ以外の地域の作曲家は、地方の作曲家という程度の認識でした。

そんななかでグリーグは、自身のルーツであるノルウェーの民族音楽の美しさに注目し、「北欧らしさ」を存分に表現しました。例えば、グリーグの作品でもっとも人気のある「ピアノ協奏曲」の冒頭は、ノルウェーの民族音楽から着想を得たものです。またノルウェーの伝承曲をピアノに編曲した「スロッテル」や、十字軍に参加したノルウェー国王を題材にした「十字軍の王シーグル」といった劇音楽も作曲しています。

グリーグは生涯にわたって祖国ノルウェーを愛し、その素晴らしさを音楽を通して世界中に伝えた作曲家でした。

グリーグは北欧出身でありながら、その作品はヨーロッパ中で評判を呼び、晩年には演奏旅行に引っ張りだこだったようです。そしてその功績はイギリスでも認められ、1890年代にはケンブリッジ大学とオックスフォード大学から名誉音楽博士号を授与されています。

若い頃は苦労が多く、愛娘や友人を失うなどの悲しい出来事があったグリーグですが、年齢を重ねるにつれてその名声は高まり、晩年は穏やかな音楽家人生を送りました。

おすすめ代表作7選

グリーグのおすすめ代表作をご紹介します。なかには代表作ではないものも含まれていますが、「こんな作品も作曲していたのか」という新しい発見になれば幸いです。

ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラード

1875年から1876年にかけて作曲された作品です。タイトルのとおり、主題にはノルウェーの民謡が使用されており、14の変奏とコーダで構成されています。シューマンの影響が色濃く出ている作品で、内省的な雰囲気の漂う隠れた名曲です。単に「バラード」と言われることもあります。演奏時間はおよそ20分です。

チェロソナタ

1883年に作曲されたグリーグ唯一のチェロソナタです。3歳年上の兄のために作曲されました。兄もグリーグと同様に音楽院に通いましたが、音楽の道には進みませんでした。アマチュアであった兄へ献呈された作品ですが、全3楽章で構成され、演奏時間はおよそ30分という本格的な作品です。作品全体を通して躍動感があふれており、第3楽章はとてもドラマティックな構成となっています。旋律の緩急の使い方が絶妙です。

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抒情組曲

グリーグのライフワークであった「抒情小曲集」の第5集から4曲を抜粋して管弦楽曲にアレンジされた組曲です。1895年にアンドレ・ザイドルが編曲したものを、のちにグリーグ自身が改訂し完成しました。「ノルウェー組曲」とも呼ばれ、グリーグを代表する作品の一つで、演奏時間はおよそ15分です。

ホルベアの時代から

1884年に作曲された作品です。もともとはピアノ曲でしたが、翌年1885年に管弦楽曲に編曲されました。タイトルのホルベアとは、デンマークの文豪ルズヴィ・ホルベアです。ルズヴィ・ホルベアはグリーグの生まれ故郷であるベルゲン出身で、「ホルベアの時代」は彼の生誕200年を祝う目的で作曲されました。5曲からなる組曲で、バロック形式を用いて書かれています。グリーグのピアノによって初演されました。

交響曲

グリーグ唯一の交響曲ですが、生前は出版されませんでした。デンマークの作曲家ニルス・ゲーゼの勧めにより1863年から1864年にかけて作曲された作品です。グリーグが20歳のときの作品で、若々しさが溢れる作品となっています。4楽章構成で、演奏時間は30分です。交響曲として素晴らしい作品ですが、同時代の作曲家ヨハン・スヴェンセンの「交響曲1番」を聞いたグリーグは、ドイツ音楽の影響が強いこの交響曲を「決して演奏してはならない」と楽譜に書き残し封印してしまいました。1981年にカルステン・アンデルセン指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団によって初めて公開されました。

リカルド・ノルドローク追悼の葬送行進曲

1歳年上の作曲家で、グリーグの友人であったリカルド・ノルドロークを追悼するために作曲されました。ノルドロークはグリーグを民族音楽へと導いた重要な人物ですが、残念なことに23歳という若さで亡くなりました。1866年にピアノ独奏として作曲され、のちにグリーグ自身によって金管楽器と打楽器のために編曲されています。メロディーの中には、悲しみに打ちのめされたグリーグの心情が表されています。この作品は、グリーグ自身の葬儀でも演奏されました。

君を愛す

グリーグの初期の歌曲集「心の旋律集」の1曲です。「マッチ売りの少女」や「みにくいアヒルの子」などで知られる、作家アンデルセンの同タイトルの詩にグリーグが曲をつけた作品です。ストレートに愛を歌う歌詞がとても魅力で、愛妻家であったグリーグの優しさが込められた作品です。グリーグの歌曲の中でも人気のある作品です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はグリーグのおすすめ代表作を7作品をご紹介しました。小品を作曲するイメージが強いグリーグですが、交響曲なども作曲しており、作曲ジャンルのはばが広かったことがお分かりいただけたと思います。ノルウェーへの祖国愛が溢れるグリーグの作品には、他にも素晴らしいものがたくさんあります。ぜひ、ご自身のお気に入りの作品を見つけて楽しんで下さい。

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