エドワード・エルガーの作品の特徴及び評価。おすすめ代表作6選

出典:[amazon]グレート・コンダクター・シリーズ/エルガー エルガー・コンダクツ・エルガー:交響曲第2番

イギリス国民にとって欠かすことのできない作曲家エドワード・エルガー(以下エルガー)。エルガーの残した作品はイギリス国歌を代表するものであると同時に、イギリス国民にとっての心の支えとして現在でも愛されています。イギリスで毎年夏に開かれる音楽祭「ザ・プロムス」では、エルガーの「威風堂々第1番」が定番として演奏され、毎年の風物詩となっています。そんなエルガーの作品にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、エルガーの作品の特徴とおすすめ代表作をご紹介します。

エルガーの作品の特徴と評価

作曲家として注目を集めたのが40代という遅咲きのエルガーでしたが、その作品はリヒャルト・シュトラウスから「革新的作曲家」と評され、またシベリウスはエルガーの作風は「高潔な性格と生まれながらの貴族」と評価しました。その他にも、ストラヴィンスキーやボーン・ウィリアムズもエルガーの作品を高く評価したそうです。

また、音楽評論家のフランク・ハウズはエルガーの作品の特徴について「エルガーが歴史的に重要なのは、イングランドの音楽に管弦楽法の感覚を与えたこと」と称し、イギリス音楽におけるエルガーの重要性を述べています。

「エニグマ変奏曲」で知名度を獲得したエルガーは、「威風堂々」においてさらなる人気を獲得しました。とくに「威風堂々第1番」は当時の国王エドワード7世から賞賛され、1904年にナイトの称号が授与されました。さらにのちには、その功績からエルガーは准男爵の称号が与えられています。

有名作品を除き、エルガーの作品は演奏機会に恵まれていませんでしたが、20世紀後半から21世紀にかけてその作品が見直され、近年ではエルガーの作品の多くが演奏レパートリーとして取り上げられるようになっています。

エルガーのおすすめ代表作6選

エルガーの作品を6つご紹介します。オラトリオや重厚な交響曲まで幅広く作曲していますので、ぜひ参考になさってください。

エニグマ変奏曲

1898年から1899年に作曲された、管弦楽のための変奏曲です。正式タイトルは「独創主題による変奏曲」ですが、「エニグマ変奏曲」というタイトルで広く知られています。エルガーが世界的に評価を得るきっかけとなった代表作であり、初演は大成功を収めました。
2部形式となっており、14曲の変奏で構成されています。エルガーによるピアノ独奏版もあり、ピアノ曲としても人気の作品です。演奏時間はおよそ30分で、作品内で描かれた人物たちに献呈されました。

交響曲第1番

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1908年にマンチェスターで初演され、指揮はハンス・リヒターが担当しました。数少ないエルガーの交響曲ですが、現在でも人気の作品でありしばしば演奏会のレパートリーとして取り上げられています。この交響曲について、前述のハンス・リヒターは「当代最高の交響曲」と評しています。全4楽章で構成され、演奏時間はおよそ1時間です。冒頭の旋律が作品全体で循環旋律として繰り返し登場します。作品は、ハンス・リヒターに献呈されました。

ポローニア

1915年に作曲された「交響的前奏曲」です。ポーランドの指揮者で作曲家のエミール・ムイナルスキーの依頼で作曲されました。ポーランドの「ワルシャワ労働歌」やポーランド国歌、ショパンのノクターンなどの作品から主題をとっています。同年、エルガー自身による指揮で初演され盛況を収めました。作品はポーランドの作曲家でピアニストのパデレフスキーに献呈されています。余談ですが、作曲を依頼したムイナルスキーはリムスキー・コルサコフの元で作曲を勉強しています。

神の国

合唱と管弦楽のためのオラトリオです。オラトリオとは17世紀中頃にイタリアで始まった教会音楽の形式の一つです。1906年、バーミンガム音楽祭においてエルガー自身の指揮で初演されました。5つの作品で構成され、テキストは聖書が元となっています。テキストもエルガー自身が聖書の「使徒言行録」から抜粋しています。初演は成功を収め、現在でもしばしば演奏されている荘厳な作品です。

チェロ協奏曲

1918年に作曲されたエルガー唯一のチェロ協奏曲です。協奏曲としては珍しく4楽章構成となっており、それぞれの楽章は「緩ー急ー緩ー急」となっています。演奏時間は30分程度で、ロンドンにて初演されました。天才チェリストのジャクリーヌ・デュ・プレが好んで演奏した作品であり、20世紀を代表するチェロ協奏曲の1つとして現在でも人気のある作品です。

使徒たち

「神の国」と同じく、合唱と管弦楽のためのオラトリオです。2部構成で7節に分けられています。1903年に初演され、聖書と外典が主題として使われています。「神の国」と同様に、イエス・キリストとその弟子たちが登場し、イエス・キリストが起こした数々の奇跡が語られます。マグダラのマリアやイスカリオテのユダが多く登場し、聖書の中でも重要な部分が音楽として編成されています。

エルガーはオラトリオとして「神の国」、「使徒たち」、「最後の審判」の3部作を構想していましたが、「最後の審判」は未完となり3部作は完成しませんでした。

まとめ

いかがでしたか?今回は、エドガーの作品の特徴とおすすめ代表作をご紹介しました。
エルガーの作品はどれも上品で、イギリスらしい優美さを感じるものばかりです。日本人にとっては「威風堂々」や「愛の挨拶」ばかりが目立ちますが、他にも美しい作品を残していますので、ぜひこの記事を機会にエルガーの他の作品にも触れてみてはいかがでしょうか。

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