フレデリック・フランソワ・ショパンの作品の特徴と代表曲おすすめ8選

出典:[amazon]ショパンー200年の肖像(CD)

現在は作曲家としてよく知られているショパンですが、当時のヨーロッパではピアニストとしても有名な音楽家でした。演奏技術も高く、幼いころからとても注目されていたとされています。

そんなショパンの作品から、おすすめしたい8作品を紹介していきます。

ショパンについて

まずは、作曲者本人について解説をしていきます。ショパンの誕生日については諸説ありますが、現在一般的なものは1810年だと言われています。

どのような人生だったのか

ショパンは幼いころから音楽に触れ、本格的に音楽の指導が始まったのは6歳でしたが、翌年にはすでに作曲した作品が出版されました。演奏でも作曲でも注目されていたショパンは、様々な場所で演奏会を行っていますが、大きな演奏会は好まなかったため、多くはサロンのような場で小規模の演奏会を行っていたようです。

体が弱かったことで、晩年は体調が悪くなっていき、39歳という若さで亡くなってしまいました。しかし作曲された作品は多く、現在でもよく知られている有名作品がたくさんあります。

そんなショパンの代表作が多く作曲されたのは、ジョルジュ・サンドという女性と交際していた約10年の期間だったようです。

作品の特徴

作品中に出てくる繊細な旋律や美しい響き、そして情熱的でロマンチックな盛り上がりは、聴いていても演奏をしていても自然と作品のイメージができてしまいます。その魅力から、「演奏してみたいと思って挑戦してみたものの、実際に演奏をしようとすると難易度が高くて苦労した」、という方も多いのではないでしょうか。演奏テクニックという意味での難易度だけでなく、表現のテクニックでも難易度が高いため、短くて簡単そうに感じる作品でも、思ったより苦労することがあります。

また、同じようなフレーズに聞こえても、少しずつ変化を付けていることが多く、演奏できても暗譜が難しいというようなこともあります。

プレリュードからおすすめ2選

プレリュードとは「前奏曲(ぜんそうきょく)」と書くため、曲集のことは前奏曲集と呼びますが、作品単体の場合はプレリュードと表示されていることが多くあります。

プレリュード第15番「雨だれ」op.28-15

前奏曲中で唯一標題の付いているこの作品は、前奏曲の中で最も知られています。作品を紹介する際には、ジョルジュ・サンドの名前が出てくることが多いのではないでしょうか。サンドと一緒に行った、マヨルカ島での様子が作品に表現されているとされています。

プレリュード第7番op.28-7

全24曲の前奏曲集の中の1つで、16小節という短い作品です。よく知られている有名なCMでも使用されていたため、恐らく、聞いてみたら知っていたという方が多いのではないか。とても短く難易度も高くないので挑戦しやすい作品ですが、1か所だけ広く押さえなければならない和音があります。そこがクリアできれば、比較的演奏しやすい1曲です。

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ノクターンからおすすめ2選

ノクターンは「夜想曲(やそうきょく)」と書くため、同じ曲なのにノクターンと言ったり夜想曲と言ったりすることがあるのですが、どちらも意味は同じです。

現在ではノクターンと言えばショパンというイメージが強いですが、もともと最初にノクターンを作曲したのはジョン・フィールドという作曲家だったと言われています。

ノクターンop.9-2

この作品はショパンのノクターンの中で最も有名な1曲で、ジョン・フィールドの影響を受けていると考えられています。過去に映画でも使用されていて、テレビで聞く機会も多い作品です。

ノクターン第20番「遺作」op.Posth

「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」としても知られているこの作品は、ショパンの姉のために作曲されたと言われています。本来は出版される予定ではありませんでしたが、ショパンが亡くなってから世に出されました。またノクターンの遺作として有名ですが、この作品はショパン自身がノクターンとしたわけではなく、後からノクターンと付けられたようです。

エチュードからおすすめ2選

エチュードとは、日本語で「練習曲」という意味があります。

エチュード第4番op.10-4

のだめカンタービレで使用されて、一般的にも知られるようになった作品の1つです。衝撃的な冒頭は、1度聴くと印象に強く残ります。

エチュード第12番「革命」op.10-12

ショパンが21歳の時の作品で、ワルシャワがロシアに落とされてしまった際のショパンの感情が表現されていると言われています。最初の練習曲集の中の1つとして出版され、友人だったフランツ・リストに献呈されました。「革命のエチュード」と呼ばれることもあります。

その他おすすめ2選

最後は、ワルツとポロネーズから、それぞれ1曲ずつおすすめしたい作品の紹介をします。

ワルツ第6番「子犬のワルツ」op.64-1

この作品は、ジョルジュ・サンドと深い関係のある1曲です。作曲のきっかけは、サンドが飼っていた犬だったようで、サンドがショパンに頼んで、この犬の様子を作曲してもらったのだと言われています。ショパンのワルツの中では最も有名な作品ではないでしょうか。

ポロネーズ第5番「英雄」op.53

「英雄ポロネーズ」として知られているこの作品は、ショパンが32歳のころの作品で、冒頭から印象に強く残るとても魅力的な作品の1つです。様々なドラマやアニメで使用されているため、一般的にも有名な作品ではないでしょうか。また、のだめカンタービレでも演奏されているため、挑戦したピアノ経験者も多いはずです。

>>フレデリック・フランソワ・ショパンってどんな人?その生涯や性格は?

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