フレデリック・フランソワ・ショパン「革命」の解説。難易度や弾き方の注意点は?

出典:[amazon]ショパンー200年の肖像(CD)

ショパンの作品には、一般的にもよく知られている代表作がたくさんありますが、その中からエチュード第12番「革命」についての演奏に関する解説をします。作品の解説の前に、まずは作曲者本人についての紹介をまとめました。

ショパンに関する情報まとめ

一般的に1810年生まれとされているショパンですが、1809年と記されているものもあるようで、誕生日については諸説あります。

生涯まとめ

幼いころから音楽に触れていたショパンは、6歳から本格的に音楽を学び始めることになり、7歳では最初の作品を出版しています。

ショパンは39歳で亡くなってしまいますが、作曲した作品の数はとても多く、当時はピアニストとしても人気がありました。

26歳でマリアという女性と婚約しますが、翌年にはショパンの健康上の問題を大きな理由として、婚約を破棄されてしまいます。

ジョルジュ・サンドとの出会い

ジョルジュ・サンドという名前は本名ではありませんが、ショパンとのエピソードで語られる際にはよくこの名前で紹介されています。約10年交際が続きますが、ショパンが亡くなる2年前の37歳で別れることになってしまいました。原因は、サンドとその子供の関係が悪化した際に、その争いに巻き込まれてしまったことから溝ができていってしまったようです。

この女性と交際している間には、現在代表作として知られている作品の多くが作曲されていて、サンドがきっかけで作曲された作品もあります。また一緒に訪れたマヨルカ島は、ショパン作品の紹介ではよく聞く名前で、ここでのできごとを元に作曲された作品や、滞在中に作曲された作品が多く残されています。

作曲作品に関して

ショパンの作品は、美しく繊細なイメージが強い作品や、情熱的な印象の作品と様々です。しかし、そのどちらも作品から景色や感情がイメージされやすく、演奏に挑戦してみたくなってしまうような魅力があります。表現のテクニックのレベルが高い作品のため、演奏テクニックだけでは弾きこなすことができない作曲家です。

代表作の紹介

代表作としてよく知られている作品が多いジャンルとしては、ノクターンやワルツ、ポロネーズなどがあげられます。ノクターンの「遺作」と言えば、映画でも使用されたことで一般的にも知られるようになりました。また「子犬のワルツ」はワルツの中でも特に有名な作品ですが、こちらもどこかで流れているものを聞いたことがあるのではないでしょうか。ポロネーズは派手な作品として印象に残るのではないか思いますが、有名な作品としては「英雄」や「軍隊」があげられます。

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「革命」の解説

エチュードには、第12番の「革命」だけでなく、他にも有名な作品がいくつもあります。演奏できるようになりたいと、憧れたり挑戦したりしたピアノ経験者も多いのではないでしょうか。

エチュード第12番「革命」op.10-12の紹介

「革命のエチュード」とも呼ばれるこの作品は、ショパンが21歳の1831年に作曲されました。ワルシャワがロシアに落とされた際の作品だとされています。作品は、ショパンの練習曲集の中の最初の曲集として出版されました。

また、友人だったリストに献呈されている作品の1つです。

難易度

主に左手の練習のための作品とされていて、簡単には弾きこなせない作品です。ショパンの作品は表現力のテクニックでレベルの高い作品も多いのですが、この作品は単純に演奏テクニックのレベルが求められ、難易度は一般的に上級とされます。

「革命」の弾き方について

演奏に関する解説についてですが、難易度は上級としていますがポイントや注意に関しては、基本的な所も含めて解説をしていきます。

難しいポイント

主に、左手では速く細かい動きが冒頭から終盤まで続くという点、両方の手ではポジションチェンジや跳躍が大きなポイントとなります。また細かな所では、ショパンの作品に多く見られる「似ているフレーズのちょっとした違い」に気をつけるということも大切です。これに関しては、暗譜の際に苦労することになるかもしれないため、最初の譜読みからしっかりと違いを読んでいかなければなりません。

また基本的なこととしては、強い音が特に右手に多くあるのですが、それらを押さえる時にぶつけたような音にならないように、音色もしっかりと意識する必要があります。

練習をする際の注意点

基本的なことですが、全体的に強い音が多い作品を練習しようとする際、腕の力が抜けないまま練習を続けてしまうことがよくあります。また、演奏スピードが求められ、細かな動きの多い作品でも同じように腕の力が入ってしまうことがあるため、この作品の場合は特にその点に注意をしなければなりません。

跳躍に関しては、指の先ピンポイントで押さえ続けるのはどうしても難しくなってしまうので、指のどこで押さえにいくのかを考えて練習をしてみると、ミスタッチや音の抜けを防ぎやすくなると思います。

また両手の位置が離れていると、両方を見ているのはとても大変なため、最初はミスタッチが目立ってしまうかもしれません。練習では、できるだけしっかり見ていなくても大体の場所に指が動くようになるまで繰り返し練習して、最終的にはどちらかの手に集中してしまうのではなく全体的に把握しながら演奏できるようになるとミスタッチが減っていくはずです。

>>フレデリック・フランソワ・ショパンってどんな人?その生涯や性格は?

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