ジュゼッペ・ドメニコ・スカルラッティの作品の特徴。代表曲おすすめ5選

出典:[amazon]D.スカルラッティ:宗教声楽作品集

今回はバロック時代に活躍した作曲家のジュゼッペ・ドメニコ・スカルラッティ(1685~1757)(以下スカルラッティ)の作品の特徴と代表曲おすすめ5選をご紹介させていただきます。

作品の特徴

スカルラッティの作品には様々な特徴がみられます。まず初めに大幅な転調です。長調と短調を行き来するだけではなく3度や6度上の調に移調したりする作品が1つだけではなく何曲にも見られます。また、移調まではいきませんが、同じフレーズを繰り返すときに2度上で書かれている部分もあります。

また、この時には珍しい「ヘミオラ」という変拍子が用いられています。変拍子というのは2拍子なはずなのに3拍子が混ざっていたりその反対もあります。奏者からしたら拍が取りづらく弾きにくいですよね。

次にピアノを弾く時の手の交差です。スカルラッティの作曲した難曲のほとんどには手が交差して弾くように書いてあります。手が交差してピアノを弾くというのは普通、右手は高音、左手は低音ですがそれが一定の間反対になることです。例を挙げると、「猫ふんじゃった」という楽曲はご存じでしょうか。あの曲も途中で手が交差するように楽譜が書かれています。この手の交差が沢山用いられています。

しかし、難曲すべてに用いられておらずピアニスト泣かせの曲もあります。跳躍が大きくて素早い手の動きが求められる箇所もあります。このようにピアニストの腕前が見られる作品も沢山あります。スカルラッティの作品には様々な工夫が施されており、奏者も聴き手も飽きない様に作曲されています。

代表曲おすすめ5選

1.「猫のフーガ」

この曲はスカルラッティが作曲した作品の中で一番有名で演奏される頻度も高い曲です。スカルラッティは猫を飼っており、その猫が鍵盤の上をよく歩いていたため偶然出た音をテーマとしてフーガを書いたと言われております。そのためこの曲名になったと思われます。しかし、実際に楽譜を見てみると細かい音や単音、複数の音が同時に鳴っているところがあるためあくまで印象に残った音をヒントに作ったくらいだと思われます。

現代音楽として考えたら当たりさわりもない作品に思えますが(現代の作品には最初から最後まで無音の曲など斬新な曲が存在するため)この当時を考えたら斬新な作曲法のため他の作曲家もさぞ目を付けた作品でしょう。

2.「sonata in D minor,K141,L422:Allegro」

この曲はスカルラッティが作曲したソナタの作品の中で一番有名な作品です。この当時スカルラッティは音楽監督として働いていた時に騎士団として下賜された返礼としてこの曲を含め30曲をポルトガル王のジョアン5世に贈りました。また、この曲だけには限りませんがこの当時はピアノではなくチェンバロが主流だったため「チェンバロの練習曲集」とも呼ばれています。

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曲自体は練習曲として作曲されたため複雑なリズムは用いられておらず幅広い跳躍と和音の反復による伴奏の練習になっています。しかし、難易度は高く2オクターブの跳躍に頭を抱えるピアニストも多いと思います。

3.「sonata in B minor,K87,L33」

4声からなるとても美しいソナタです。4分の3で書かれており曲のテンポもゆったりとしていて聴いていてとても心地が良い曲になっています。音の跳躍も少なく多くが全音や半音で動いているため滑らかにつながって聴こえるのも特徴です。

4.「sonataK.380」

この曲も4分の3拍子で書かれているため優雅に流れます。しかし、難易度としては割と高く曲の雰囲気がゆったりだからこそトリルが用いられておりピアニストを腱鞘炎の道に誘おうとしています。(笑)スカルラッティの作品の特徴の所にも書きましたが少年心漫才のスカルラッティはただ音を伸ばすだけではつまらないと考えたのでしょう。速い曲ならすぐに去るところですがゆったりな曲のため意外と1拍は長く感じます。そのためトリルを用いたのではないかと考察しました。

5.「sonata in A dur,K456」

この曲は正直上の4曲と比べたらあまり日の光を浴びていない作品です。最初の提示部では単調な音で書かれておりますがここで油断をしてはいけません。この先にスカルラッティの作品の特徴である転調が待っているのです。しかし、スカルラッティもただ転調したくてしているだけではありません。しっかり曲がつながるように、和音が当てはまるように考えられて作曲されています。やはり音楽監督として様々な所で働いていただけあって腕前は確かですね。

しかし、全てを形通りに作曲するわけではなく例えば、ドミナントという和音の中にはセブンスと言われる7つ目の音を入れることでドミナントが完成します。しかし、スカルラッティの場合はドミナントの和音全てにセブンスを入れていません。なぜセブンスを入れないのか、そこも面白いポイントですね。

まとめ

今回はスカルラッティの作品の特徴と代表曲おすすめ5選をご紹介させていただきました。1位以外は全部ソナタという他の作曲家には見られない結果となりましたがその曲にもやはりスカルラッティの作品の特徴が垣間見られますね。他にも沢山の作品を世に出しているので探してみてください、新たな発見があるかもしれませんよ。

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