ルイジ・ケルビーニの作品の特徴及び評価。おすすめ代表作4選

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オペラ作品や宗教音楽において優れた作品を残したルイジ・ケルビーニ。ケルビーニは古典的要素を残しながらも、独自のアイディアをふんだんに取り入れ、18世紀におけるヨーロッパ音楽において一世を風靡しました。楽聖ベートーヴェンもケルビーニの才能に注目しており、近年では『交響曲第5番「運命」』においてもケルビーニの影響が見られるという研究結果も報告されています。

生涯で36曲のオペラを作曲し、晩年には崇高な『レクイエム』で大成功を収めたケルビーニの作品にはどのようなものがあるのでしょうか。今回は彼の作品の特徴やおすすめ代表作を4つ解説します。

ルイジ・ケルビーニの作品の特徴とは

オペラ作曲から宗教音楽まで幅広いジャンルを作曲したケルビーニ。多くの芸術家に慕われた彼の作品にはどのような特徴があるのでしょうか。今回は簡単に2つ紹介します。

ベートーヴェンも絶賛

現在ではあまり演奏機会がありませんが、同時代の人々に高く評価されたケルビーニ。なかでも彼を絶賛したのがベートーヴェンでした。ベートーヴェンはケルビーニを「もっとも優れたオペラ作曲家」とみなしただけでなく、作曲においてもケルビーニのモチーフからインスピレーションを受けたと言われています。ベートーヴェンの唯一のオペラ『フィデリオ』作曲の際には、ケルビーニの楽譜を机において参考にしたというエピソードが有名です。

著作家としても知られる

作曲以外でもケルビーニは大きな業績を残しています。その1つが、音楽理論を著した『対位法とフーガ講座』です。対位法とフーガの技法が持つ、難解さと奥深さをわかりやすく解説した本書は、ショパンやシューマン夫妻も愛読した著書として知られています。さらに本書はパリ音楽院の教科書としても採用されたほか、イギリス王立音楽院などでも使用され、当時の音楽理論においてなくてはならない「解説本」として重宝されました。

ルイジ・ケルビーニのおすすめ代表作4選

ケルビーニのおすすめ作品を紹介します。残念ながら、現在はあまり演奏機会はありませんが、オペラやレクイエムは現在でも高い評価を獲得しており、クラシックファンの方であればぜひ聴いておきたい作品です。

オペラ『メデ(メデア)』

1897年にフランス・パリで初演された、ケルビーニをもっとも代表するオペラです。作品は全3幕で構成され、初演から大成功を収めました。フランスの作家コルネイユの同名作品を題材とし、完成度の高い管弦楽やライトモチーフが取り入れられた革新的作品となっています。

パリでの上演は20回程度で打ち切られたものの、ドイツやイギリスでも人気を獲得し、ドイツでは19世紀を通じて演奏機会の多い作品として親しまれました。
そして21世紀に入った現在では、2018年と2020年に再上演され、2019年のザルツブルク音楽祭でも取り上げられるなど、近年再び注目を集めています。

録音としてはマリア・カラス(ソプラノ)、レナード・バーンスタインが指揮した録音が有名です。

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オペラ『二日間、または水の運搬人』

17世紀中頃のフランスを舞台にした3幕からなるオペラです。ジャン=ニコラ・ブイイによるリブレット(脚本)を元に作曲され、1800年に初演を迎えました。本作は実際にあった事件をもとに作成されているため、写実的オペラとも言えるかもしれません。

音楽はもちろんですが、その内容にも定評があり、ゲーテやベートーヴェンはともに、ブイイの台本を当時の最高傑作とみなしたそうです。また、ケルビーニを敬愛したベートーヴェンは、ケルビーニの楽譜を机の上において『フィデリオ』を書き上げたという伝説も残っています。現在では上演されませんが、ケルビーニ作品を知る上で重要な作品であることに間違いありません。

レクイエムハ短調

ケルビーニの作品中、現在でももっとも演奏機会の多い作品が本作『レクイエム』です。
1815年から1816年にかけて作曲された本作は、ケルビーニの音楽家人生における集大成的作品と考えられています。1817年にパリのサン=ドニ大聖堂にて、ルイ16世を追悼する目的で初演され大きな成功を収めました。この作品に並々ならぬ熱意を注いだ背景には、ルイ16世の処刑をケルビーニ本人が目の当たりにしたことが考えられます。

当時のレクイエム形式としては珍しく、独唱者はおらず混声合唱で編成されています。
本作に感動したベートーヴェンは「もしもレクイエムを書けと言われたら、ケルビーニの曲だけを手本にしただろう」と言ったというエピソードでも有名です。演奏時間はおよそ40分から50分程度で、1950年に指揮者アルトゥーロ・トスカニーニによる初録音が白眉とされています。

レクいエイム第2番ニ短調

1834年から1836年にかけて作曲された『レクイエム第2番』です。作曲のきっかけはパリ大司教の提案によるものでしたが、本人のためのレクイエムという意味合いも強いようです。
1838年にパリにて初年され、最初のレクイエムと同じくケルビーニ晩年の傑作として大きな賞賛を浴びました。
なお、ケルビーニ本人の希望により、1842年の自身の葬儀でも演奏されています。

まとめ

ケルビーニの作品の特徴やおすすめ代表作を紹介しました。現在ではあまり演奏機会は多くありませんが、20世紀中頃から再び注目を集め始め、録音されている作品も多いようです。
なかでも、筆者のおすすめはオペラ『メデ(メデア)』で主役を演じたマリア・カラスの演奏です。彼女の歌声と『メデ』が持つ世界観には、見るものを圧倒する美しさがあります。

また、宗教曲においてはなんといっても『レクイエム』が秀逸です。崇高で祈りのような本作は、聴いていると心が洗われるような気がします。ケルビーニの作品を聴いたことがない方は、ぜひ『レクイエム』から聴いてみてはいかがでしょうか。

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