オットリーノ・レスピーギ「ローマの噴水」「リュートのための古風な舞曲とアリア」の解説・分析。楽曲編成や聴きどころは?

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「ローマの噴水」や「ローマの松」など、鮮やかな交響詩を作曲したことで知られるオットリーノ・レスピーギ。レスピーギは音楽大学の教授をしながら作曲活動を続け、声楽曲やオペラ、宗教音楽などさまざまな分野で作品を残しました。同時代に活躍した、シェーンベルクやプロコフィエフなどと比べると知名度は劣りますが、中世の音楽を再現するなど、クラシック音楽史において重要な役割を果たしています。そこで今回はレスピーギの作品の中から代表作「ローマの噴水」と「リュートのための古風な舞曲とアリア」を解説します。どちらも美しい作品ですので、この記事を参考にぜひ聴いてみてください。

「ローマの噴水」について

「ローマの噴水」について簡単に解説します。レスピーギの作品といえば「ローマ三部作」と言われるほど、大変人気のある交響詩です。個人的には皇帝カラヤンによる指揮が印象に残っています。

レスピーギをもっとも代表する作品

冒頭にも書いたように、レスピーギは宗教音楽やピアノ協奏曲、「風変わりな店」や「シバの女王ベルキス」といったバレエ音楽など、多岐にわたるジャンルを作曲した人物です。しかしそのなかでも、今回紹介する「ローマの噴水」は、後の「ローマの松」(1924年)と「ローマの祭り」(1928年)と並び「ローマ三部作」として広く知られ、今日でも演奏機会の多い作品となっています。

「ローマ三部作」にはそれぞれレスピーギによる標題が付けられており、「ローマの噴水」の冒頭部分には次のような序文が添えられています。

「ローマの4つの噴水で、その特徴が周囲の風物ともっとも調和している時刻。あるいは眺める人にとってその美しさが、もっとも印象深く出る時刻に注目して、受けた感情と幻想に表現を与えようとした」

この冒頭文からわかる通り、「ローマの噴水」はローマの風景美とレスピーギの内的印象が融合した作品と言えるでしょう。そのためこの作品は、自由な形式である交響詩のスタイルが取られています。

レスピーギ - ローマの噴水 「夜明けのジュリアの谷の噴水」「朝のトリトンの噴水」「真昼のトレヴィの泉」「黄昏のメディチ荘の噴水」 カラヤン ベルリンフィル

作品構成について

「ローマの噴水」は1916年に作曲され、1917年、ローマにてガルニエリ指揮で初演されました。上述したように交響詩として作曲され、全部で4つの噴水の情景が描写されています。1917年の初演ではそれほど成功しませんでしたが、1918年のトスカニーニによる再演で人気に火がつき、以降はレスピーギの代表作として今日も愛されています。

それぞれの楽章には、
1、夜明けのジュリアの谷の噴水
2、朝のトリトンの噴水
3、真昼のトレビの泉
4、黄昏(たそがれ)のメディチ荘の泉

というタイトルが付けられ、レスピーギの繊細かつ色鮮やかな管弦楽の巧みさが味わえる作品となっています。

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色彩豊かな管弦楽法が魅力

この作品を聴いて何よりも心奪われるのは、レスピーギの作曲方法です。一つ一つのパートが鮮明に別れ、それでいて作品全体が糸のように絡み合う管弦楽法は、レスピーギの真骨頂といえるでしょう。これは演奏家時代に師事した、リムスキー=コルサコフの影響を強く受けていると考えられています。

特に「夜明けのジュリアの谷の噴水」の冒頭部分の、<優しい陽の光が噴水に反射する>表現はまさに白眉です。

「リュートのための古風な舞曲とアリア」について

本作品は3つの組曲で構成されています。ルネサンスや中世音楽の楽譜研究に寄与した、レスピーギの探究心の結晶といえる作品で、第一組曲は1917年、第二組曲は1923年、第三組曲は1931年にそれぞれ作曲されました。中世に作曲されたリュートのための曲を、管弦楽やオーケストラにアレンジした希少な作品であり、当時の音楽的伝統を現代に復活させた作品として知られてます。「リュートのための古い舞曲とアリア」や「リュートのための古い歌と舞曲」というタイトルも用いられることがあります。

リュートとは?

リュートとは、中世やルネサンス、バロック時代に流行した撥弦楽器(はつげん)楽器です。起源については諸説ありますが、11世紀から12世紀ごろのアラビアで生まれたウードという楽器が起源と言われています。独奏や歌の伴奏として広く使われましたが、古典音楽の重厚な音楽スタイルに順応できず、次第に廃れていきました。

楽曲構成について

すべての組曲が4つの作品からなり、構成は次のようになっています。

第一組曲(オーケストラ編成)

1、小舞踏曲
2、ガリアルダ
3、ヴィラネッラ
4、酔った歩みと仮面舞踏会
演奏時間は15分程度

2曲目の「ガリアルダ」は、ヴィンツェンツォ・ガリレイの作品をモチーフにしていますが、この人物は「それでも地球は回っている」という言葉で有名な、ガリレオ・ガリレイの父親だそうです。

第二組曲(オーケストラ編成)

1、優雅なラウラ
2、田園舞曲
3、パリの鐘
4、ベルガマスカ
演奏時間はおよそ20分

第三組曲(管弦楽編成)

1、イタリアーナ
2、宮廷のアリア(別名エール・ド・クール)
3、シチリアーナ
4、パッサカリア
演奏時間は約20分

第三組曲が特に有名

作品のタイトルだけ聴いても知らない方が多いと思いますが、第三組曲の3番「シチリアーナ」は日本のテレビCMでも使われていたので、もしかしたら聴いたことがある方もいるかもしれません。3つの組曲の中でもっとも演奏機会の多い作品です。

まとめ

レスピーギの2作品について解説しました。今回は個人的な主観が多分に含まれてしまいましたが、どちらも美しく、優雅な作品であるのは間違いありません。クラシック音楽をあまり聴かない方とって、レスピーギは初耳の作曲家だと思いますが、今回紹介した作品をきっかけに、その作品に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

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>>オットリーノ・レスピーギってどんな人?その生涯は?性格を物語るエピソードや死因は?

 

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