[amazon]すぎやまこういち ゲーム音楽作品集
人気ゲーム「ドラゴンクエスト」の全シリーズの音楽を担当し、日本におけるゲーム音楽の礎を築いたすぎやまこういちさん。壮大な物語の始まりを連想させるメロディーに、多くの日本人がわくわくし、勇気づけられました。ゲーム音楽によって不動の地位を獲得したすぎやまさんですが、その他にも日本の音楽シーンでも有名な曲を数多く残しています。
そこで本記事では、すぎやまこういちの作品の特徴とおすすめ代表作8選を紹介します。
どの曲も素晴らしいものばかりですので、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
すぎやまこういちの作品の特徴と評価
すぎやまこういちの作品の特徴を紹介します。
ゲーム音楽をライフ・ワークとしたすぎやまさんですが、そのジャンルや作品数は膨大な数に上ります。
数千曲以上作曲
ドラクエをはじめ、アニメや映画、楽曲提供、CM曲などさまざまなジャンルで多彩な才能を発揮したすぎやまこういちさん。全ドラクエ作品のBGMを担当したことは有名ですが、実は2000曲以上ものCM曲も手がけています。CM曲には、短い時間で視聴者を惹きつける、キャッチーなフレーズが不可欠です。もしかしたら、すぎやまさんの人を惹きつけるメロディーは、CM曲の制作を通じて養われたのかもしれません。
ゲーム音楽のジャンルを確立
「ゲーム音楽」を1つのジャンルとして確立したのも、すぎやまさんの大きな功績です。
すぎやまさんが登場する以前のゲーム音楽は、どちらかというと「メロディーの繰り返し」という側面が強いものでした。
しかしすぎやまさんは、ゲームの内容に合わせた、世界観を象徴する音楽を作りあげ、ゲーム音楽を1つのジャンルに拡大しました。またライトモチーフを巧みに使用し、作品を聴けば「どのシリーズのどの場面かがわかる」という高い演奏効果を初めて獲得したのも、すぎやまさんの特徴といえるでしょう。
すぎやまこういちのおすすめ代表作8選
ドラゴンクエストのBGMを生涯のライフワークとしたすぎやまさんですが、それ以外にもポップスやテーマ曲、CM曲など、数千曲もの作品を手がけています。どの作品にすべきか迷いましたが、今回はおもに「ドラクエ」を中心に紹介します。
亜麻色の髪の乙女
まずはポップスから1曲。音楽番組「ザ・ヒットパレード」を手がけたすぎやまさんは、誰もが知る名作「亜麻色の髪の乙女」の作曲者でもあります。ドラクエ作品以前の曲としては、この作品がもっとも有名かもしれません。1968年に「ヴィレッジ・シンガーズ」が発表し、大ヒットを記録しました。2002年に歌手の島谷ひとみさんがカバーしているので、ご存知の方も多いと思います。
「ザ・ヒットパレード」のテーマ曲
すぎやまさんがフジテレビのディレクター時代に企画した音楽番組「ザ・ヒットパレード」のテーマ曲です。自分で企画した番組のテーマ曲を自分で作曲する才能に驚きます。
番組の最初に流れるテーマ曲ですが、番組終了後もさまざまなメディアでメディアミックスされました。懐かしさと共に、昭和の好景気感が伝わってくる元気の良い作品です。
序曲
ここからはドラクエ作品です。
ドラクエのBGMで欠かせないのが、本作「序曲」でしょう。ドラクエシリーズには、それぞれの作品に「組曲」がありますが、本作は全組曲の序曲として使用されます。
2021年の東京オリンピック開会式で流れた時に際には、胸熱になった人もきっと多いことでしょう。「序曲」のタイトル通り、冒険の始まりを彷彿とさせる名曲です。
おおぞらをとぶ
ドラクエ作品には、船や気球などさまざまな乗り物が登場します。なかでも、伝説の鳥ラーミアに乗っている際に流れる「おおぞらをとぶ」は、全作品でも屈指の名曲です。世界の遠くまで広がるようなメロディーは、まさに雄大な大空に羽ばたく伝説の鳥ラーミアにふさわしい名曲といえるでしょう。
冒険の旅
ドラクエⅢのフィールド曲で登場した作品です。序曲と同じく、ドラクエをもっとも代表する作品に間違いありません。作品を聴いていると、魔王を倒すという運命に立ち向かう、勇者一行の勇ましい姿が目に浮かぶようです。ゲーム音楽ももちろん良いですが、オーケストラ版で聴くと一層臨場感が高まります。
勇者の故郷
こちらはドラクエⅣの最終章である第5章で流れるフィールド音楽です。それぞれの物語を経て集まった選ばれし戦士たちと、悲しい過去を背負う勇者。この作品からは、そうした物語全体の思いが込められており、冒険者一行を後押しするような力強いメッセージを感じます。
ドラクエⅣでは、シリーズ史上初めて「章立て」で物語が進んだため、わくわくしながらゲームを楽しんだ方も多いのではないでしょうか。
Love Song探して
今では考えられませんが、ファミコン版ドラゴンクエストⅡでは、ゲームを再スタートするために「ふっかつのじゅもん」と呼ばれる52文字のパスワードを入力する必要がありました。
当時の子供達は(大人も含めてですが)、このパスワードを間違えないように、必死に書き写したものです。万一、写し間違いがあった場合は、正解のパスワードが書かれている場所からやり直しという、鬼のようなシステムでした。この曲はそんなドキドキのパスワード入力シーンで流れる作品です。この曲を聴くと、当時の苦い思い出を思い出した方もいるかもしれません。ちなみにこの曲は、もともとは歌手の牧野アンナさんに提供された楽曲です。
東京競馬場・中山競馬場のファンファーレ
すぎやまさんの名曲として、この曲を外すわけにはいきません。
競馬ファンにはおなじみの、G1本馬場入場曲のファンファーレです。競馬ファンの高揚感を高める不朽の名作ですが、意外にすぎやまさんの作品であることを知らない人も多いのではないでしょうか。ファンファーレらしい、迫力のある金管楽器が競馬の祭典を華々しく演出します。
まとめ
今回はすぎやまこういちの作品の特徴や代表作を紹介しました。
ドラクエシリーズだけでも膨大な作品があるため、紹介できる作品に限りがありますが、改めて、すぎやまさんの魅力が少しでも伝えられれば幸いです。
現在でも定期的にドラクエ組曲はコンサートで演奏されていますので、この記事を機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
>>すぎやまこういちってどんな人?出身やその生涯は?性格を物語るエピソードや死因は?
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