フェリックス・メンデルスゾーンの作品の特徴。代表曲おすすめ9選

出典:[amazon]メンデルスゾーン:無言歌集(全曲)、他

幼いころから音楽の天才的な才能を認められた、ドイツの音楽家の1人であるメンデルスゾーンですが、作曲した総数に対して、本人が生前に出版した作品はとても少なかったようです。それは、もちろん作品に問題があったわけではなく、作曲者本人が作品から厳選していたためだとされています。現在では、出版されていなかった作品も周囲の人々によって世に出され、たくさんのメンデルスゾーン作品が出版されました。そんなメンデルスゾーンの代表作をジャンル別に紹介していきます。

フェリックス・メンデルスゾーンの作品の特徴

まずは、作品の特徴や作曲者本人について少し解説をします。

メンデルスゾーンの人物像

メンデルスゾーンは指揮者としての活動の中で、音楽界にいくつかの大きな影響を及ぼしました。まず、バッハの「マタイ受難曲」を演奏したことでバッハの音楽復活に大きく貢献し、またヘンデルの音楽が再び評価されるようになったのもメンデルスゾーンによる影響だとされています。また、シューベルトが亡くなった後に世に出された、シューベルトの交響曲第8番の初演も行いました。そして指揮者というものが確立されたのも、メンデルスゾーンの影響だと言われています。

演奏家としては鍵盤楽器の演奏に長けていて、独奏での即興演奏や、伴奏としても評判が高かったようです。

他にも有名なエピソードとして、マタイ受難曲の演奏会の際に出た利益を裁縫学校の設立資金に使ったことや、ライプツィヒ音楽院を設立して院長を務めたことなどがあげられます。

作品の特徴

メンデルスゾーンは、バロック音楽、初期古典派の音楽を好んでいたとされています。それは、カール・フリードリヒ・ツェルターという音楽家から学んだことが、大きな影響を与えているようです。

作品のジャンルに関しては、他の作曲家たちから考えるとあまり偏りがなく、様々なジャンルの作曲を行いました。また、現在代表作として有名な作品のジャンルもバラバラです。

フェリックス・メンデルスゾーンの交響曲から2選

メンデルスゾーンの交響曲に付けられている番号は出版順になっているため、作曲順とは異なります。

交響曲第3番 スコットランド

ライプツィヒで初演が行われたこの作品は、メンデルスゾーンの交響曲としては最後に作曲された作品です。スコットランドという標題からもわかりますが、この作品はメンデルスゾーンがスコットランドへ旅行をした際に思いつき作曲されました。

交響曲第4番 イタリア

この作品は、メンデルスゾーンによってロンドンで初演が行われたようです。第3番のスコットランドと同じく、この作品はイタリア旅行をきっかけに作曲されました。

フェリックス・メンデルスゾーンの協奏曲と管弦楽曲から3選

ここで紹介するヴァイオリン協奏曲と結婚行進曲に関しては、一般的にもよく知られています。恐らく、音源を聞いてみると知っている方が多いはずです。

スポンサーリンク

ヴァイオリン協奏曲 ホ短調

ベートーヴェンやブラームスのヴァイオリン協奏曲とあわせて、三大ヴァイオリン協奏曲と呼ばれている代表的な作品です。フェルディナンド・ダヴィッドという、ユダヤ人のヴァイオリニストのために作曲されたと言われています。そのダヴィッドが、初演のソリストとして演奏を行いました。またフィギュアスケートでこの曲が使用されたことから、一般的にも知られています。

フィンガルの洞窟

演奏会用序曲として1830年に作曲されました。スコットランドを訪れた際の洞窟がきっかけとなった作品で、その風景が音楽で表現されています。

結婚行進曲

劇付随音楽「夏の夜の夢」という作品の中の1曲で、現在では結婚式の定番の音楽になっています。ワーグナー作曲の「婚礼の合唱」とともに、一般的にもよく知られている曲です。シェイクスピアの「夏の夜の夢」をもとに作曲されていて、「真夏の夜の夢」とも呼ばれます。

フェリックス・メンデルスゾーンのピアノ曲から2選

ピアノ演奏者としても高い評価を受けていたメンデルスゾーンの、ピアノ作品から曲集と作品を1つずつ紹介します。ピアノの演奏を得意としていたことからか、ピアノ関係の作品は数多く作曲されました。

無言歌集

8つの集それぞれに6曲ずつ入っていたため、全部合わせると48曲になるピアノ曲集です。それぞれの曲にタイトルが付いていますが、メンデルスゾーン本人が付けたものは、3曲ある「ベニスのゴンドラの歌」と「デュエット」、「民謡」の5曲のみとされています。また曲集の中でも有名な作品としては「春の歌」という曲があげられますが、一般的にはあまり馴染みがない作品かもしれません。

厳格な変奏曲

1841年に作曲された、ピアノ独奏用の作品です。17の変奏で構成されていて、ピアノ曲としては少し難易度の高い曲としても知られています。演奏時間は約12分です。

フェリックス・メンデルスゾーンの合唱曲と歌曲から2選

最後に、合唱曲と歌曲から1作品ずつ紹介します。メンデルスゾーンは、合唱曲や歌曲のジャンルでも、たくさんの作品を作曲していました。

歌の翼に

ハインリヒ・ハイネの詩から作曲された作品で、歌曲ですが、ピアノやヴァイオリンのような別の楽器で演奏されることもあります。また、フランツ・リストがピアノ用に編曲を行いました。

エリヤ

メンデルスゾーンの代表作というだけでなく、オラトリオというジャンルの中でも有名な作品です。ハイドン作曲の「天地創造」、ヘンデル作曲の「メサイヤ」とあわせて知られています。

>>フェリックス・メンデルスゾーンってどんな人?その生涯や性格は?

>>[amazon]クラシックのジャンル別話題作をチェック!

スポンサーリンク
関連記事
(Visited 6,501 times, 1 visits today)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)