【保存版】近代ヨーロッパの歴史を学べる本おすすめ20選

15〜16世紀の近代ヨーロッパは、中世カトリックの伝統的世界観が大きくゆらぎ、その後の世界史に大きな影響をもつ新航路の発見・ルネサンス・宗教改革という3つの激流がヨーロッパの歴史を彩った時代でした。「近代」とは、東ローマ帝国の滅亡及び、ルネサンス・宗教改革・大航海時代から市民革命・産業革命の時代の前あたり(18世紀後半 – 19世紀初頭)までを指します。今回はコロナ後の教訓として、ヨーロッパの3分の1の人が死んだと言われる黒死病が大流行した後にあたる、近代ヨーロッパの歴史を学べる本おすすめ20選をご紹介します。

1.興亡の世界史 近代ヨーロッパの覇権(福井憲彦)

15世紀末に幕を開けた大航海時代を皮切りに、長くアジアの後塵を拝してきたユーラシア極西部の国々が世界を圧倒し始めました。宗教改革やアメリカ独立革命、フランス革命を経て成立した国民国家と、産業文明による近代化は、地球世界に何をもたらしたか。二度の世界大戦で覇権を失うも欧州統合により再生し、新時代を模索するヨーロッパの光と影。二度の世界大戦で破局を迎え、欧州統合への長い道のりの栄光と挫折をも考察した1冊です。

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2.近代ヨーロッパへの道(成瀬治)

ルネサンス、大航海時代、宗教改革を経て、市民社会の形成へ。「世界史」を形成してゆく複雑にして多面的な発展。それは中世以来、引き継がれてきたものと、近代的な要素とが複雑に絡み合い、そこから新たなものが生まれ成長してゆく“複雑にして多面的な運動”でした。新大陸発見から産業革命前夜にかけて、近代社会の形成に向かうヨーロッパの姿を再現、絶対王政の栄華の陰で苦しむ庶民の姿までもいきいきと描かれています。

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3.ナポレオン 1 台頭篇(佐藤賢一)

離島出身の男が、一代でフランス皇帝へ。1769年8月15日、コルシカ島の小貴族の次男として生まれたナポレオン。彼はいかにして「英雄」となったのか。フランス国民を熱狂させたカリスマの素顔とは。ナポレオン生誕250周年に、西洋歴史小説の第一人者が満を持して放つ、英雄小説の決定版、全3巻。第24回司馬遼太郎賞(2020年度)受賞作品です。第1巻の本書は、イタリア方面軍司令官として数々の戦争に歴史的勝利を収めるまでの躍進期が描かれています。

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4.図説世界の歴史6:近代ヨーロッパ文明の成立(J.M. ロバーツ)

大好評! ! 世界史研究の最高権威J.M.ロバーツ教授による「〔図説〕世界の歴史」第6弾! !
中国やイスラーム世界にくらべ、長く遅れをとっていた西欧キリスト教世界の人びとは、なぜ15世紀末の「大航海時代」以降、強力な文明を築きあげることに成功し、地球をひとつにつなぐグローバルな国際社会を形成できたのでしょうか。現代までつづく「グローバリゼーション」の起源を、遠く15世紀末まで遡り解明します。

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5.ジェンダー (近代ヨーロッパの探究)(姫岡とし子他)

ジェンダー観は、近代社会の形成にあたって規定的な力として作用し、人びとの居場所や役割、行動規範を定めるとともに、政治・経済・社会のさまざまな制度のなかに組み込まれていきました。本書では、知の専門化、参政権運動、協会活動、母性福祉、社会保険、戦争という歴史事例から、ジェンダーの構築と変容の過程、構造をつくりだす力としてのジェンダーの作用、ヨーロッパの女たち、男たちが近代のジェンダー化された社会をどう生きたのかを描いています。ヨーロッパ諸国における女性史とジェンダー史をめぐる動向も合わせて考察した良書です。

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6.警察 (近代ヨーロッパの探究)(林田敏子他)

権力の発動機関として常に国家と不可分な関係を取り結んできた警察。EUの発足以降、警察の国際ネットワーク化に向けた動きは加速しています。本書は、ヨーロッパにおける警察システムの特徴や変化を描き出すことで、近代とは何かを考察することができます。近代のみならず近世や現代を、ヨーロッパ世界のみならず非ヨーロッパ世界を視野に入れることで、警察権力のあり方を多角的に解明していくディープな1冊です。

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7.ヨーロッパ「近代」の終焉(山本雅男)

「近代」の旗標の下、世界史をリードしてきたヨーロッパに起きている大変動。東欧市民革命、ソ連の消滅、EC統合。合理主義、ヒューマニズム、科学への信頼など、「近代」を支えた価値のゆらぎと行き詰まりの中で、ヨーロッパはどこに向かうのか?近代人類の歴史は、まことに自由拡大の歴史でした。「近代」の示したさまざまな試みが、有効性のすくないことを認められつつも、幾重にも纏った信頼感の衣が綻び始め、問い直し新たな座標軸を模索しています。

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8.ヨーロッパ近代史(君塚直隆)

ルネサンスとともに幕を開け、第一次世界大戦によって終焉を迎えるヨーロッパの近代。アジアやイスラームに後れをとり、その形成期にはさほどの経済力・軍事力を備えていなかったヨーロッパ。20世紀初めには人類の半分以上を支配しましたが、この時代に世界を席巻することができたのは何故なのでしょうか。本書は、近代ヨーロッパが世界史を一変させた秘密を読み解きます。時々の時代精神を体現した8名の歩みを糸口に、激動の500年を一望のもと描き出します。

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9.近代ヨーロッパとキリスト教: カトリシズムの社会史 (中野智世他)

世俗化のトップランナーとみなされてきた近代ヨーロッパ。しかし、その文化や生活習慣、制度や政策の基層には、今なお、キリスト教、ことに中世以来の伝統宗教であるカトリックの存在が垣間見えます。本書は、カトリシズムというプリズムを通して、近代ヨーロッパとキリスト教との対抗・相互補完の歴史を探る論文集です。宗教問題が頻発した近代ヨーロッパにおける宗教の役割を、歴史を辿りながら再考しています。

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10.近代世界システムII―重商主義と「ヨーロッパ世界経済」の凝集 1600-1750(ウォーラーステイン,I.)

収縮する「世界経済」のなかから勃興を果たしたオランダとその覇権に挑戦する英仏の抗争をダイナミックに描き出し、ひとつのシステムとしての資本主義的世界経済の全貌を捉えて、新しい世界史への扉を開く。現代の古典となった記念碑的著作の第2巻。「世界経済」の収縮局面に勃興するオランダと、その覇権に挑戦する英仏の抗争をダイナミックに描出、1つのシステムとしての「資本主義的世界経済」の全貌を捉えて、新しい世界史への扉を開いた1冊です。

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11.マリー・アントワネット運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡(中野京子)

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マリー・アントワネットの立場から見るフランス革命。愛人フェルゼンが綿密に計画を立てた王家の亡命が失敗しなければ、歴史は変わっていました。王妃の運命を狂わせた一日、ヴァレンヌ逃亡事件物語と絵で紐解くアントワネットの魅力が詰まっています。ロココのファッションリーダーとしての最新モードや美しい友人たち。アントワネット好きにはたまらない1冊です。

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12.19世紀問題 近代のはじまりを再考する(関眞興)

民族問題や紛争・テロ、そして経済格差……現在の世界的な問題の種は、すでに19世紀に蒔かれていました。国民国家とは、「国民というアイデンティティ」に基づいて成立し、絶対君主ではなく国の主権が領土を統治する国家を指します。それによって生じた様々な軋轢や矛盾は、日本を含む世界を覆い、20世紀の2つの大戦を経て、現代まで続いているのです。本書では、今日の世界のありようを決定した「19世紀問題」を平易に解説することで、地続きの歴史に生きる私たちに、未来への確かな座標軸を提供してくれる1冊です。

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13.いちばんやさしい 世界史の本(まがいまさこ)

連綿と続く世界の歴史の転換点や事件の前後関係など、さまざまな視点からの情報を整理し、カラービジュアルで解説。オールカラーの図や資料を読みやすくまとめています。1テーマは見開き2ページで説明されており、図表か地図が必ず掲載。テーマやテーマ用要点要約、小見出し、本文、参考資料などが記載されているので、教科書代わりに読んでおくと役立ちそうです。

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14.ビジュアル版 経済・戦争・宗教から見る教養の世界史(飯田育浩)

「なぜ起きた?」「その後、どうなった?」世界史の重大な出来事を“つながり”で解説!経済、戦争、宗教を相互的に読み解くクロニクル。「経済」「戦争」「宗教」の観点から世界史を読む本書は、120の重大出来事を「つながり」で解説しています。古代から現代まで大きなトピックスでまとめられており、学びなおしに最適な仕様です。オールカラーと写真が豊富で、勉強が苦手な方の入門書としても心強い1冊です。

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15.イギリス近代の中世主義(マイケル・アレクサンダー)

本書は、18世紀半ばに始まり文学・政治・宗教・建築・絵画の領域に広がった、過去を回復し新たに中世に範を求める動きを、文学に現れた変化を縦軸として紐解くイギリス文化史です。本書ではヴィクトリア女王の治世の数世代前から数世代後まで、内容はスコット、テニスンら多数の作家、ピュージン、ロセッティ、モリスやラスキンをはじめとするラファエル前派をめぐる人々、ディズレリ、青年イングランド派、オックスフォード運動、ニューマンら、諸芸術を超えて社会と宗教に関する新しい理想の誕生まで、より包括的な考察で辿ります。

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16.「感染」の社会史-科学と呪術のヨーロッパ近代(村上宏昭)

コレラなどの疫病が「感染」するものと認識されてから、150年ほどしか経過していません。しかし、病気をもたらす不可視の微生物への恐怖と不安は、呪術的思考と絡み合いながら、人と人とのつながりや社会のあり方を一変させてきました。それは効果的な感染予防の福音を伝えた一方で、ジェノサイドを招く火種ともなったのです。本書は19世紀末の「細菌学革命」にまつわる光と影、その後のヨーロッパ世界の激動を、臨場感溢れる多数の図版と共に追った1冊です。

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17.一度読んだら絶対に忘れない世界史人物事典 公立高校教師YouTuberが書いた(山﨑圭一)

現役公立高校教師としては初めて、Youtubeに世界史の授業動画を公開し、たちまち、大学受験生や社会人、教育関係者から「神授業!」として話題沸騰の現役・公立高校教師が書いた“新感覚”の世界史の教科書!シリーズ累計50万部突破! 話題の公立高校教師YouTuberの第4弾は世界史の人物編!アレクサンドロス、始皇帝、マリー・アントワネット、孫文など、世界史に登場する主要人物200人の知られざる、意外なエピソードが満載!世界史の学習がこれまで以上に面白くなり、かつ通史の理解も一気に深まる1冊です。

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18.教養としての「フランス史」の読み方(福井憲彦)

フランス革命、国民国家、ナショナリズム、世界大戦、移民問題、EUの未来……。フランス史を知れば、世界史や現代社会が分かります。ロワール川沿いのお城にヴェルサイユ宮殿、フランス革命やナポレオン、あるいは芸術やファッション、フレンチ料理やワイン、文学や映画……、さまざまな魅力に満ちているフランス。それらは、歴史の激動や課題のクリアがなされてきた中で、特徴をもって形成されてきました。西洋近現代史研究の第一人者が2000年を超える歴史の流れを大きくとらえた本書は、現代人必読の書です。

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19.近代ドイツの歴史:18世紀から現代まで(若尾祐司)

政治・経済史の基礎的事実の叙述に加えて、社会史・文化史への視座も拡大した、初学者にもよみやすいドイツ史を試みた概説書。読者の知的好奇心を刺激するコラムも加えました。西欧諸国に遅れて国家統一や工業化を開始し、またたく間に大国の仲間入りをしたドイツ。屈折に満ちた近代ドイツの歴史を、18世紀から21世紀初頭までたどり、政治・経済史ばかりでなく社会・文化史にまで目を向けて、「ドイツ語圏・中欧・ヨーロッパ・世界のなかにあるドイツ」を描いた概説書です。

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20.神聖ローマ帝国-ドイツ王が支配した帝国(池谷文夫)

850年も続いた最強最大の神聖ローマ帝国。学生時代に聞いたことがあることでしょう。皇帝は、正式には教皇から戴冠されないと「皇帝」ではなく、ドイツは当時のイギリスやフランスと比べて中央集権的な政治が困難だったことをご存知でしょうか。このような疑問を本書が解決してくれます。中世後期以降の「領邦国家体制」と「近代におけるドイツ統一問題」とも密接に関わる神聖ローマ帝国(中世ドイツ帝国)の実体が本書で明らかになります!

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まとめ

神が絶対的な価値観であった時代から個人主義への時代と変化すると、個人同士の軋轢が絶えなくなっていきました。また、中世ヨーロッパで膨大な死者をもたらした黒死病が大流行したことで、近代ヨーロッパでは目に見えない祈りよりも薬という科学的なことを信じるようにもなりました。そういったプロセスのなか、ヨーロッパ各国で革命や戦争が起こります。新型コロナ流行後、私達の世界はどうなっているのでしょうか。感染者や医療従事者に対するコロナ差別報道に、明日は我が身と怯えた人も少なくないはずです。連日騒がれていたワクチンは今ではかなり浸透しました。そして、2月24日に突然始まったロシアのウクライナ侵略…。歴史を学ぶと、感慨深いものがありますね。感染を広げないために、ひとりひとりが出来る事を続けていきたいものです。

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