【保存版】指揮者を目指す人におすすめの教本6選

独学で楽器や声楽を学んできた人が改めてレッスンに来られた場合、まず、どんな先生でもその人のクセを取り除くことから指導を始めます。指揮も同じで、自己流で学んでこられた方は、無駄な力が入っているなど、良くないクセがついてしまっていることが多くあります。楽器も指揮も声楽も、なるべく独学を避ける方がマスターする上では近道になるように思いますが、特に指揮法については、なかなか身近なところで先生を探すのも大変なはずです。

だからといって、動画サイトなどで有名な指揮者のパフォーマンスを見てそれを真似するという方法はお勧めできません。どんな指揮者も基本をきちんと身につけたうえで、独自の工夫を足したり、あるいは崩して簡略化したりしているので、それをそのまま真似ても指揮の基礎は身につかず、反対に、悪いクセだけが染みついてしまうことになります。

そこで、指揮教本をいちど読んでみることをお勧めします。指揮棒を振るときの筋肉の使い方や、指揮棒の動かし方の基本が学べると思います。
ここでは、指揮者を志す方の入門として、いくつか役に立つと思われる教本や、指揮者として手元に置いておきたい本をご紹介します。

指揮教本

日本でよく知られているのは、斎藤指揮法というメソッドです。市販されている指揮法の教本はほぼ、このメソッドをもとにしていると考えて差し支えありません。もちろん、指揮教本というのはすべて入門書ですので、それを読んで身に付けただけで指揮者として一人前であるとは言えません。中には、指揮法をメソッド化すること自体が間違っていると考える専門家もいますし、斎藤指揮法の発案者である斎藤秀雄の弟子の中にも、「斎藤指揮法だけでは、交響曲は指揮できても、オペラは指揮することはできない。」と断言する人もいます。
とはいえ、国内で指揮者を志す人の多くが、いちどは何らかの形で斎藤指揮法に触れるのも事実です。
斎藤指揮法がすべて正しいとは言い切れないことを念頭に置きながら、指揮法の基礎のひとつとして、是非、次に紹介する教本のいずれかを読んでもらいたいと思います。

改訂新版 指揮法教程 斎藤秀雄 著

斎藤秀雄本人による教えをもとに、その弟子たちが改定を加えた、日本で最も有名な指揮法教本です。小澤征爾さんなど、斎藤指揮法を学んだ指揮者たちが海外でも認められ、海外の若い指揮者の中にもこのメソッドを学ぶ人たちが多くいます。
内容は平易とは言えませんが、指揮を専門に学ぶ人にとって、いちどは読むべき教本と言えるかもしれません。

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新版 はじめての指揮法初心者のためのバトンテクニック入門 斉田好男 著

斎藤秀雄門下の著者による指揮教本です。ⅰで紹介した、斎藤秀雄本人の著書を読む前の入門書として、指揮者とは何かといった基本的なことから説明されています。指揮法についても、童謡などなじみのある曲を用いながら、より分かりやすく説明しています。
まだ、いちども指揮を練習したことがない方にとっては、こちらがより理解しやすいのではないでしょうか。

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完本 指揮法入門 高階正光 著

これも、斎藤秀雄門下の著者による教本です。斎藤秀雄が提唱した内容を、より細かく、段階的に学んでいくことができます。

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その他の指揮に関する本

また、教本以外にも、是非、指揮者として存在を知っておきたい、手元に置いておきたい本をいくつかご紹介いたします。

ある指揮者の提言 ベートーヴェン交響曲の解釈 ワインガルトナー 著

オーケストラの指揮者にとってベートーベンの交響曲の勉強は避けては通れないでしょう。後期ロマン派の時代に指揮者という職業が登場したとき、その巨匠たちがどのように楽曲を分析していたかを知ることができる貴重な資料です。
日本では、音楽之友社より、糸賀英憲訳で出版されましたが、現在では絶版となっています。音楽大学の図書館などで読むことができると思いますので、いちど手に取っていただきたいと思います。

指揮者のおしえ フリッツ ブッシュ著 / 福田達夫 訳

20世紀初頭に活躍した指揮者のフリッツ・ブッシュによって書かれた指揮の専門書です。特に、オペラについて多く言及されているのが特色です。元来、指揮者はオペラ劇場にてそのキャリアをスタートさせるのが慣例で、そこで成功した指揮者が交響曲を指揮することができたのです。よって、歌を理解することは指揮者にとって大変重要で、普段あまり触れることができない声楽の世界を垣間見ることができます。

この本のような専門書は多く存在します。たとえるなら、世阿弥による『風姿花伝』のような位置づけだと言えるかもしれません。そこから、能楽の具体的な基礎を学ぶことはできませんが、能楽をより理解するための心構えを知ることができます。基本的なことを身につけたのちに、このような専門書を読んでみるのも指揮者としてのレベルアップに役立ちますし、音楽ファンにとっても興味深い読み物だと思います。

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ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典

今回の記事では指揮についての本をご紹介していますので、音楽の知識や理論(音楽史・楽典・和声楽など)についての本には触れていません。指揮者を志す方なら、学ばなくてはいけない理論が多くあるのは周知のことですが、最後に、その中で特に楽語について触れておきます。指揮者に限らず、音楽家を志す方なら一冊は楽語辞典をお持ちではないかと思います。それに加え、指揮者はたいてい、イタリア語の辞書を持っています。楽語は元々、普通のイタリア語から作られたもので、特に、「音楽用語」というカテゴリーがあるものではありません。様々な楽語のイタリア語としての意味を知ることで、初めて、そこに込められた作曲家の意図が見えてくる場合がよくあります。
そこで、指揮者を志す方には是非、イタリア語の辞書を手元に置いておいてもらいたいと思います。
今回は、小さめのサイズで、和伊辞典と一冊になったものをご紹介いたしました。

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まとめ

いかがだったでしょうか。ご自分にあった指揮に関する本を探して参考にしてください。

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