【保存版】中世ヨーロッパ歴史を学べる本おすすめ20選

中世ヨーロッパの社会は、キリスト教的な価値観が多数を占めていました。映画などのファンタジー作品の舞台背景となることも多く、華やかなイメージもありますが「神が主体の時代」でした。しかし黒死病と呼ばれるペストが大流行する事態が起こり、世の中の人々は神に祈っても救われるどころか、ペストで命を落としていきます。まさに現代で言う「コロナ」です。死者数は当時のヨーロッパ総人口の3分の1以上にものぼり、どのようにして時代が移り変わっていったのか気になりますよね。そこで今回は、中世ヨーロッパ歴史を学べる本おすすめ20選をご紹介いたします。

1.中世ヨーロッパ:ファクトとフィクション(ウィンストン・ブラック)

中世ヨーロッパは古代ローマとイタリア・ルネサンスに挟まれた暗黒時代だった?狡猾なカトリック教会の言いなりで、迷信を好んで科学を拒み、野蛮で不潔だった?それとも、騎士が華麗に戦い、魔法と妖精が出てくるおとぎの世界?本書は中世ヨーロッパに関する11のフィクションをとりあげ、私達の中世観がどのように作られてきたのか、実際どうだったのかを、豊富な一次史料とともに提示しています。長年信じ込んでいたことが、実は全く違ったということに出会えるような1冊です。

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2.超約ヨーロッパの歴史(ジョン・ハースト)

世界的ベストセラーの日本語版がついに刊行!ギリシャ・ローマ、中世、近代から現代で、2000年以上におよぶ「ヨーロッパ」の歴史を、大胆に要約(=超約)して、描ききった力作。大学での講義録がベースとなっているため、学生向けに平易に書かれており、入門書としても読みやすいのが嬉しい特徴です。「ギリシャ・ローマ文化」「キリスト教」「ゲルマン戦士」という3つの要素に還元し、現在につながる流れを構造的に理解。図解&カラー図版で大人の必修科目「ヨーロッパの歴史」が本書1冊でバッチリ学べます。

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3.【マンガ】世界の歴史がわかる本<古代四大文明~中世ヨーロッパ>

ベストセラー待望のコミック化!古代史~現代史まで、「世界の歴史」が一気につかめるマンガです。イラストがあるとイメージ化しやすく、教科書が苦手という方の勉強にも使えそうです。第5章から中世ヨーロッパ世界の展開です。ゲルマン民族の大移動、カノッサの屈辱、十字軍遠征はこうして起こった!マンガは読みやすいので、大まかな流れを知りたい方は読むことをお勧めします。前後の歴史も辿って知ると、また感慨深いものがありますよね。

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4.中世ヨーロッパの歴史(堀越孝一)

ヨーロッパとは何か。その成立にキリスト教が果たした役割とは?ケルト的なるもの、ローマ的なるものに加えゲルマン的、東方的、ノルマン的、イスラム的等々、多様な要素を混和してヨーロッパは形成されました。地中海古代世界を脱けだし、森林と原野の内陸部に繰り広げられたヨーロッパ世界創造のドラマを「中世人」の視点で鮮やかに描く中世通史です。ゲルマン人の大移動の頃から、1500年ころまでのヨーロッパの歴史を概説しており、ヨーロッパという社会が多面的な要素を持っていることに触れています。

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5.図説 中世ヨーロッパの暮らし(河原温)

本書は総面積の5割ほどを絵版や写真・表のような資料に割いています。著者の心配りから、具体的な中世の生活イメージを膨らます事の出来る仕組みです。中世の都市を、農村を、そこに暮らす人々の様子を、現代の生活において目に映るものと同じような鮮やかな色合いと共に、思い描くことが出来る優れた1冊です。本書は3部構成となっており、農業、建築、職業、身の回りの小物から当時の人々の思想まで、まさしく平民の暮らしぶりに焦点を当てています。歴史の傍ら、中世の街並みや日常生活も知りたいという方は是非ご一読ください。

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6.15のテーマで学ぶ中世ヨーロッパ史(堀越宏一)

現在までつづくヨーロッパ文明の要素の多くは、中世に、北フランス、ドイツ西部、北イタリアなどの西ヨーロッパ中核地域で生まれ、ヨーロッパ全域に普及しました。本書は、このような中世ヨーロッパ文明を、宗教、政治経済から衣食住や芸術まで、15のテーマから読み解くことが出来ます。従来の時代順・国別の概説書とは異なる、新たな中世史概説テキストです。キリスト教を軸にヨーロッパの中世の歴史も記載しており、クラシック音楽に興味がある方も楽しめそうです。

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7.大学で学ぶ西洋史[古代・中世](服部良久)

本書は、21世紀の世界を担う若者が西洋世界を深く理解するために、必要な西洋古代史と中世史に関する知識を提供する大学教育に最適な歴史教材です。日本の西洋史学界の中核を担う世代の執筆陣が、最新の研究成果を踏まえて西洋の古代と中世の歴史を平易に解説。授業の教材として用いる教員や学生が討論のためのトピックとして、そして西洋史を専門的に学ぶ人のために専門研究への導入として役立つ「歴史への扉」のコラムも設けられています。西洋古代史と中世史の研究の歩みと意義を記した「総説」や豊かな「参考文献」も備え、西洋史教科書として大活躍の1冊です。

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8.中世の窓から (阿部謹也)

かつてヨーロッパ史において、中世は文化的にも経済的にも停滞した「暗黒時代」だと見なされてきました。そうした通俗的理解に対し、著者は、実はこの時代に後の産業革命にも匹敵するような大転換が生じていたことを、庶民や賎民の視点から丹念に描き出してみせた珠玉の1冊。貨幣経済の浸透は、人と人との関係を根底からくつがえし、人々の日常生活や社会構造、さらには倫理や世界観をも大きく組み換えていきました。ドイツ・ニュルンベルクを舞台に民衆たちの生活世界をたどります。イラストが随所に掲載されており、生活感のある情景が浮かびます。

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9.西洋美術の歴史3 中世II – ロマネスクとゴシックの宇宙(木俣元一)

聖堂の扉口や柱に刻まれた彫刻、荘厳なステンドグラス、儀式や祈りに用いられた写本の数々は美しく圧巻です。信仰とともにあり、中世においてもっとも活発に芸術が生み出されたロマネスク・ゴシック期のまなざしを再現し、キリスト教に驚くべきエネルギーを注ぎ込んだ中世人を知ることは、ヨーロッパそのものを知ることでもあります。西洋美術から歴史を紐解いてみるのもいいですね。

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10.ヨーロッパ中世の想像界(池上俊一)


本書で出くわす事例は、傷つけられた心臓の図像のように、非常に珍奇なものであることが多くあります。グロテスクであり、ユーモラスでもあり、あるいはハートマークのように、これまで疑問を抱かなかったことがらにひそむ不可思議さに気付かせてくれる楽しさを有しています。読み物としても面白く、知的好奇心を大いに刺激してくれます。本文だけで800頁近くもありますが、めくるめく絢爛豪華な世界周遊に引き込まれそうです。癖になる世界観が楽しめますよ!

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11.図説 魔女狩り(黒川正剛)

16世紀を中心にヨーロッパに吹き荒れた狂気の嵐、魔女狩り。この現象は何故起きたのでしょうか。その問いは、ヨーロッパの歴史・文化の心臓部に到達するためのひとつの重要な道でもあります。約5万人が犠牲となった魔女狩り…。魔女とは何だったのか。魔女とは誰か、なぜ彼らは迫害されたのか。当時の文化・社会に根ざした研究から、歴史の闇を照らします。本書は、中世ヨーロッパの混乱期を図で紹介しており、当時の人たちの観念というのがどのようなものであったのかが非常に分かりやすく書かれている興味深い1冊です。

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12.300点の写真とイラストで大図解 世界史(ジェレミー・ブラック)

すぐれた人びとの残した偉業から血なまぐさい戦争と虐殺にいたるまで,本書は数千年にわたって繰り広げられてきた人類の歴史を精緻なイラストと写真を豊富に添えて語ります。参考文献としてすぐれているのみならず、読む価値のある1冊です。世界史の大きな流れを知るためにはこのようなムックは効果的で、学生さんや歴史嫌いの方にも敢えてお勧めしたくなります。分厚さに比べるとお値段が3000円程度とお手頃なのが嬉しいです。絵画作品も掲載されており、歴史書として見ごたえもあるのではないでしょうか。

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13.写本の文化誌:ヨーロッパ中世の文学とメディア(クラウディア・ブリンカー・フォン・デア・ハイデ)

写本の製作と受容から見る中世世界はいかがでしょうか。本書は、物としての写本の材料と作られ方、製作にかかわった注文主・詩人や知識人・修道士や職業書記らの実態から、手にした人が本をどう読んだか、本と書かれたテキストの双方がもった政治的役割まで、当時の社会における本と、本をめぐる文化・社会的状況を丁寧に解説しています。解説分も充実しており、日本語訳も読みやすく、傑作「マネッセ写本」を生み出した文芸マネージメントなど、写本をめぐる文化活動をわかりやすく解説しています。

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14.ヨーロッパ全史(サイモン・ジェンキンス)

民主主義や哲学が生まれたギリシア、広大な領土を支配したローマ帝国、さまざま君主と国家にわかれた中世、キリスト教の浸透とそれをめぐる争い、大航海時代、革命、そして二つの世界大戦からEUへ。多くのことがこの「ヨーロッパ」から始まっています。イギリスのベストセラー作家が、国家の歴史としてではなくヨーロッパという「大陸」の歴史を人物と出来事を中心に独自の視点から描いています。約3000年に及ぶ歴史からの発見と驚きに満ちた壮大な1冊です。

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15.中世ヨーロッパの騎士(フランシス・キース)


鎧を着けて馬にまたがり、「サー」と呼ばれた戦士たち。平時は城に住み、騎馬試合と孤独な諸国遍歴に生涯を過ごしました。本書は、中世騎士の登場から、十字軍での活躍、吟遊詩人と騎士道物語の誕生、宗教に支えられたテンプル騎士団、上級貴族にのしあがったウィリアム・マーシャルや、ブルターニュの英雄ベルトラン・デュ・ゲクランの生涯、さらに、『ドン・キホーテ』でパロディ化された騎士階級が、近代の中に朽ちていくまでを描いています。

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16.中世ヨーロッパの城の生活(ジョゼフ・ギース)

牢固とまた堂々と風格を漂わせ、聳(そび)える城。西欧中世、要塞のような城が陸続と建造されていました。城作りはいついかなる理由で始まったのか。城の内外ではどのような生活が営まれていたのだろうか。ウェールズ東南端の古城チェプストー城を例に挙げ、年代記、裁判記録、家計簿など豊富な資料を駆使し、中世の人々の生活実態と「中世」の全体像を描きました。敢えてひとつの城に絞り具体例や図面も豊富に取り入れて、翻訳書とは思えない程読みやすい文章になっています。

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17.中世の覚醒(Richard E. Rubenstein)

12世紀の中世ヨーロッパ、一人の哲学者の著作が再発見され、社会に類例のない衝撃を与えました。そこに記された知識体系が、西ヨーロッパの人々の思考様式を根底から変えてしまいました。「アリストテレス革命」というべきこの出来事は、変貌する世界に道徳的秩序と知的秩序―信仰と理性の調和―を与えるべく、トマス・アクィナスをはじめ、キリスト教思想家たちを激しい論争の渦へと巻き込んでいきました。政治活動の発展と文化的覚醒が進んだ時代の思想を物語性豊かに描いた名著であり、中世ヨーロッパの思想の入門書としてお薦めしたい1冊です。

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18.図解 中世の生活(池上 正太)

図解でわかる中世ヨーロッパの衣食住が満載です。騎士、司祭や修道士、吟遊詩人に娼婦、そして農民や商人や職人たち。ファンタジーではおなじみの彼らのリアルな生活が、図解で丸ごとわかる楽しい仕上がりになっています。例えば、小説などの創作のために中世を学びたい方や資料をお探しの方にもピッタリです。知りたい情報が簡潔に挿絵と共にまとめられており、中世や歴史に詳しくない方の参考書としても読みやすく、全体的に易しい解説となっています。

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19.黒死病-ペストの中世史(ジョン・ケリー)

ある日、人びとは「この世の終わり」が来たことを知った…。14世紀の欧州を覆い尽くした史上最悪の疫病に、あらゆる角度から迫った克明な叙事詩。今こそ過去からの警鐘を聞け!ノンフィクション作品なので、コロナ禍の現在において特に興味深いのではないでしょうか。古今東西、疫病に苦しんできた人々のあり様が詳細に記述されており、今読むべき本として価値のある1冊です。

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20.中世ヨーロッパの城塞(J・E・カウフマン)

本書では、城塞の詳細な構造を図説しながら、どのように戦いに用いられたのか、また、どのようにして生まれ、なぜ放棄されていったのかを、歴史的な戦いとともにわかりやすく解説。さらに、地域ごとに分けた多数の城塞を見取り図と写真を使って、詳しく説明されています。立地、城下町と城の関係なども分かりやすく書かれており、文章を読まなくても、写真やイラストを見比べるだけでも楽しめそうです。古城旅行の前に予備知識として読んでおけば、より一層歴史を感じられることでしょう。

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まとめ

キリスト教が1000年もの間信仰されていた中世ヨーロッパは、封建制の中世から近代に入ると、人々は自由や平等、理性などを重視する価値観へと大きく変化を遂げていきました。現代で言う「アフターコロナ」みたいなものでしょうか。歴史はいつでも私達に新たな気付きを与えてくれます。もう一度学び直せば、知らなかったことや学生時代に興味が沸かなかったこともリアルに感じられ、また新鮮な気持ちで吸収できますよ。コロナ禍での読書は、とてもいい時間の過ごし方です。ヨーロッパ史に興味のある方は是非ご覧ください!

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