レナード・バーンスタインの指揮の特徴及び評価。おすすめ代表作5選

出典:[amazon]ベートーヴェン: 交響曲第9番《合唱》(限定盤)(UHQ-CD/MQA)

帝王カラヤンと並び、20世紀のクラシック音楽界を席巻したバーンスタイン。厳格な雰囲気漂うカラヤンと比べて、オープンで気さくな人柄で人々に愛されたバーンスタインは、指揮者、作曲家、ピアニスト、教育者として20世紀のクラシック音楽界に大きな足跡を残しました。音楽界でこれほどの才能を発揮したのは、バースタインただ1人と言っても言い過ぎではないかもしれません。今回は、バーンスタインの指揮の特徴やおすすめ代表作をご紹介します。

バーンスタインの指揮の特徴や評価について

バーンスタインの指揮の特徴について解説します。バーンスタインが指揮したマーラーの「交響曲第2番」は必聴の価値ありです!。

エネルギッシュな指揮スタイルが聴衆を魅了

同時期に人気を二分したカラヤンの厳かで権威的な崇高さとは異なり、バーンスタインの指揮は、エネルギッシュにして快活、開放的な音作りが特徴です。また、カラヤンのように音楽を支配するというよりも、「一瞬を音楽とともに楽しむ」明るさとダイナミックさがバーンスタインの指揮の魅力でもあります。ときに指揮台をジャンプするほどの指揮ぶりは、音楽と一体となったバースタインの代名詞となりました。

マーラーをこよなく愛したバーンスタイン

バロックから現代音楽まで幅広い演奏を録音したバーンスタインですが、なかでも強い共感を示したのはマーラーでした。マーラーの交響曲を再評価し、改めて世に広めたのはバーンスタインだと言われています。マーラーの交響曲に対してバーンスタインは、「自分で書いたような気がしてくる」と述べており、録音も多数残しています。マーラーもバーンスタインと同様にユダヤ人であったため、その点もシンパシーを抱いた理由の一つかもしれません。

後進の教育にも熱心に取り組む

ニューヨーク・フィルハーモニックと共に、音楽番組「ヤング・ピープルズ・コンサート」をスタートしたバーンスタイン。バーンスタインはこの番組を1958年から1972年までの14年間担当し、次世代を担う子供たちへの音楽教育の普及・啓蒙に従事しました。また1990年にはパシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)を創設し、2022年現在も、若手音楽家の演奏場所として様々な企画が開催されています。

活躍する日本人指揮者たち

先に述べたように、バーンスタインは若い音楽家の育成にも尽力しました。それは日本人も例外ではなく、小澤征爾や佐渡裕、大植英次など日本を代表する指揮者もバーンスタインの元で音楽を学んでいます。とりわけニューヨーク・フィルハーモニックの副指揮者を務めた小澤征爾は、生涯に渡りバーンスタインと親交を深めました。

おすすめ代表作5選

バーンスタインのおすすめ作品をご紹介します。交響曲を3曲も作曲していたのは驚きです。

交響曲第1番「エレミア」

1939年から1942年にかけて作曲された交響曲です。バーンスタイン初期の作品で、演奏機会の少ない作品ですが、最終楽章にメゾソプラノの独奏が入るという珍しい作風が興味をそそります。旧約聖書の「エレミアの哀歌」がモチーフとして採用されており、旋律もヘブライ式の詠唱旋律を参考にしているそうです。3楽章構成で、第1楽章「予言」、第2楽章「冒涜」、第3楽章「哀歌」という標題が付けられています。この作品は、バーンスタインの父に献呈されています。

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交響曲第2番「不安の時代」

1947年から1948年にかけて作曲され、交響曲でありながらもピアノ協奏曲的要素が多分に含まれたユニークな作品です。タイトルの「不安の時代」は、イギリスの詩人オーデンの同タイトルの詩から採用されました。第2次世界大戦末期、人々が抱える「不安」をテーマとした作品であり、バーンスタインはこの作品で、戦争で取り残された人々の孤独を表現したと語っています。全6楽章の2部構成となっています。作中にはテンプル・ブロックという楽器が使われていますが、これは「木魚」のことです。

交響曲第3番「カディッシュ」

1963年に作曲されたバーンスタイン最後の交響曲です。後に同年に暗殺されたJ・F・ケネディ大統領へのレクイエムとして捧げられています。タイトルの「カディッシュ」とは「神聖化」や「聖なるもの」を意味し、死者を追悼する祈りの歌として歌われるものです。
全3楽章で構成され、上述の交響曲と同様に、各章にタイトルが付いた標題音楽となっています。1962年にイスラエルで初演されたこの作品は、聴衆から熱狂的な支持を獲得し大成功を収めました。「語り手」を交響曲に取り入れた興味深い作品です。

セレナード

1954年に作曲された本作は、バーンスタインのミュージカル作品以外の中でも比較的演奏機会が多い作品です。正式名称は「ヴァイオリン独奏、弦楽、ハープと打楽器のためのセレナード(プラトンの「饗宴」による)」というタイトルで、古代ギリシャの哲学者プラトンの「饗宴(きょうえん)」をモチーフに作曲されました。バーンスタインの恩師である指揮者・クーセヴィツキー財団の依頼で作曲され、1954年にバーンスタインの指揮により初演されました。5つの楽章からなり、それぞれの楽章にはギリシャの哲学者や文学者の名前が付けられています。

スラヴァ!

1977年に作曲された管弦楽曲です。チェリスト・ロストロポーヴィチのワシントン・ナショナル交響楽団音楽監督就任を祝して作曲されました。タイトルの「スラヴァ」とはロストロポーヴィチの愛称であり、軽快で華やかなメロディーが特徴です。聞いてみると、どこかガーシュイン的な雰囲気も感じます。4分ほどの短い作品ですが、作中にはムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」のメロディーが引用されるなど、コメディータッチの作品です。

まとめ

いかがでしたか?今回はバーンスタインの作品の特徴とおすすめ作品を紹介しました。バーンスタインと言えば、キャッチーで艶やかなミュージカル音楽という印象がありますが、交響曲やミサ曲など、宗教色の強い作品も残しています。これはバーンスタインがユダヤ人であったことに他ならず、またユダヤ人である自分に強い誇りを持っていたことの表れでもあります。今回紹介した作品をきっかけに、ミュージカル以外のバーンスタイン像に触れてみてはいかがでしょうか。

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>>レナード・バーンスタインってどんな人?その生涯は?性格を物語るエピソードや死因は?

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