レナード・バーンスタイン「ウエストサイド・ストーリー」の解説・分析。楽曲編成や聴きどころは?

出典:[amazon]ベートーヴェン: 交響曲第9番《合唱》(限定盤)(UHQ-CD/MQA)

指揮者、ピアニスト、作曲家としてマルチな才能を発揮したレナード・バーンスタイン。その温和で人懐っこい性格から「レニー」の愛称で親しまれ、世界中の音楽ファンを魅了しました。また教育者としても積極的に活動したバーンスタインは、音楽祭の主催やテレビ司会などを通して音楽の素晴らしさを伝え、クラシック音楽の啓蒙や普及に大きな役割を果たしました。そこで今回は、バーンスタインの大人気ミュージカル「ウエストサイド・ストーリ」と、作中で使用された名曲達を紹介します。

ウエストサイド・ストーリートとは

「ウエストサイド・ストーリー」は、1957年に初演されたバーンスタインの代名詞と言えるミュージカル作品です。シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」に着想を得た作品であり、ブロードウェイ・ミュージカルの金字塔とされています。発表当初はトライアウトとしてワシントンで上演されましたが、ブロードウェイで上演されると、たちまち大人気となり、その年のトニー賞最優秀振付賞、舞台美術賞を受賞しています。

1958年にはロンドンの「ハー・マジェスティーズ・シアター」でも上演され、3年間で1000回以上も上演される人気作となりました。また日本においても、1964年に日生劇場での上演が実現し、計50公演が行われました。現在でも宝塚歌劇団や劇団四季などが公演を行うなど、半世紀以上経った現在も不朽の名作として人々に愛されています。

また、2021年にはスティーブン・スピルバーグ監督によってリメイクされ、ゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞助演女優賞を受賞しています。

あらすじ

舞台はニューヨークのウエストサイド。ウエストサイドには派閥を争う二つの不良集団がいます。一つはリフ率いるポーランド系アメリカ人の白人グループ「ジェット」、もう一つはベルナルドをリーダーとするプエルトリコ系アメリカ人で構成された「シャークス」。

睨み合いの続く中、ある日、「ジェット」のリーダー・リフが派閥争いに決着をつけようと仲間に提案します。これにメンバーは賛成し、リフは補佐役としてトニーを指名します。トニーは「ジェット」をすでに抜けていたため、メンバーは反対しますがリフは納得しません。

そしてある夜、中立地域にある体育館で行われるダンスパーティーで決闘の申し込みをすることになります。ダンスパーティ当日、遅れてきたトニーは「シャークス」のリーダー・ベルナルドの妹・マリアと出会い、2人はたちまち恋に落ちます。しかし敵対するグループ同士の恋の結末は、悲しい結末を迎えることになります・・・。

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ウエストサイド・ストーリーは名曲の宝庫

ウエストサイド・ストーリーには多くの名曲が登場します。そのなかでも特に有名な作品をご紹介します。舞台を見ていない方も、一度は聴いたことがあるかもしれません。

The Dance at the Gym(体育館でのダンス)

中立地帯に建つ体育館で行われた、ダンスパーティーで流れる音楽です。このダンスパーティで主人公のトニーとマリアは出会い、恋に落ちます。全6曲の短い作品で構成された音楽で、「マンボ」「チャチャ」「ジャンプ」などがシーンに合わせて切り替わります。ラテンジャズ調の軽快な音楽が特に有名です。

Tonight(トゥナイト)

トニーとマリアが非常階段で愛を語り会うシーンで流れる作品です。このシーンはまさに「ロミオとジュリエット」の名シーンを思い起こさせます。物語の中でも屈指の名シーンとして知られています。

Maria(マリア)

ダンスパーティでマリアに一目惚れしたトニー。トニーは、今まで耳にした中で一番美しい名だと、マリアの名前を呟きながら街を歩きます。バーンスタインの美しいメロディーを存分に堪能できる名曲です。

America(アメリカ)

シャークス側の女性たちが歌う作品です。ラテン系のメロディが特徴的で、非常に軽快なメロディがー物語を盛り上げます。この作品もとても有名なので、1度は聴いたことがあると思います。一説によると、バーンスタインがプエルトリコを旅行した際に聴いたメロディーがヒントになったと言われています。

シンフォニック・ダンスとしてリメイク

あまりにも名曲が多いため、バーンスタインはそれらを集めた「シンフォニック・ダンス」を発表しています。「ウエストサイド・ストーリー」のエッセンスが詰まった素晴らしい作品ですので、舞台を見る時間がない方は、ぜひこちらをお聴きください。全8曲で構成された作品であり、名シーンで使用された作品が続けて演奏されます。演奏時間はおよそ30分です。

まとめ

今回は「ウエストサイド・ストーリー」をご紹介しました。すこしでも本作の魅力が伝われば幸いです。

バーンスタインと言えばエネルギッシュな指揮者のイメージが強いですが、中年期からは作曲に専念したことでも知られています。最終的には「ウエストサイド・ストーリー」を超える作品を生み出すことはできませんでしたが、バーンスタインの高い精神性が感じられる素晴らしいものばかりです。この記事を機会に、ミュージカル音楽以外の作品も聞いてみてはいかがでしょうか。

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>>レナード・バーンスタインってどんな人?その生涯は?性格を物語るエピソードや死因は?

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