フランツ・レハール『メリー・ウィドウ』『金と銀』の解説と分析。楽曲編成や聴きどころは?

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20世紀のオペレッタ様式に新風を巻き起こしたフランツ・レハール。生涯で30曲以上ものオペレッタを作曲したレハールは、ヨハン・シュトラウス以来のオペレッタ黄金時代を築きました。彼が生み出した甘く優雅なメロディーは多くの聴衆を惹きつけ、その魅力は現在でも衰えていません。そんなレハールをもっとも代表する作品として親しまれているのが、今回紹介するオペレッタ『メリー・ウィドウ』です。この作品によりレハールはその地位を不動のもとし、20世紀を代表する作曲家へと駆け上がりました。

フランツ・レハールとは?

作品紹介の前にフランツ・レハールについて簡単に紹介します。フランツ・レハール(1870年〜1948年)は、オーストリア=ハンガリー帝国に長男として生まれました。父が陸軍軍楽隊のバンドマスターであったことから、幼い頃から音楽に強い関心を示し、プラハ音楽院に進学します。音楽院ではヴァイオリンを専攻していたものの、アントニン・ドヴォルザークの勧めにより独学で作曲を学びました。音楽院卒業後、父の後を継ぐ形で軍楽隊に入隊したレハールは、バンドマスターとして活躍する一方、指揮や作曲に専念し始めます。

そして20世紀に入って間もなくすると、作品が徐々に評価され始め、指揮者兼オペレッタの作曲家として広く知られるようになりました。そんな彼の人気を不動のものとした作品がオペレッタ『メリー・ウィドウ』です。その後1920年代に入ると『パガニーニ』や『ロシアの皇太子』『微笑みの国』といったオペレッタでさらに人気を高め、20世紀初頭を代表する作曲家として、音楽史に名を刻むこととなりました。

第2次世界大戦終戦後の1948年10月、ウィーンのザルツブルクにて78歳でこの世を去っています。

オペレッタ『メリー・ウィドウ』について

『メリー・ウィドウ』は全3幕からなるオペレッタです。オペレッタとはイタリア語で「小さいオペラ」を意味し、オペラと違い「喜劇」を扱うのが特徴です。音楽史ではヨハン・シュトラウスの『コウモリ』やオッフェンバックの『地獄のオルフェ』などがよく知られています。発祥はイタリアですが、おもにドイツやフランスにおいて広く発展しました。

そして20世紀においてオペレッタの世界に革新をもたらしたのが、フランツ・レハールのオペレッタです。なかでも1905年に発表された本作は、レハール本人の指揮によりウィーン劇場で初演が行われ、大成功を収めています。当時の人気ぶりは凄まじく、初演から連続500回以上も上演されたそうです。演奏時間はおよそ2時間となっています。

<あらすじ>

作品の舞台はフランス、パリ。老大富豪ポンテヴェドロと結婚したハンナは、結婚からわずか8日後に未亡人となります。莫大な遺産を引き継いだハンナ。そんなハンナを自分の妻にするため、数々の男性が彼女に近づきます。一方、遺産が別の男性に渡ることを阻止するため、ミルコ・ツェータ男爵は書記官のダニロ・ダニロヴィチ伯爵をハンナと結びつけるため画策しますが・・・。

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グスタフ・マーラーも興味を示した

20世紀のオペレッタにおいて空前の大ヒットとなった『メリー・ウィドウ』。このムーブメントを同時代の作曲家たちが無視するはずがありません。なかでも強い関心を示したのが、グスタフ・マーラーだったと言われています。しかしオペレッタの公演に足を運ぶのが恥ずかしかったらしく、楽譜店で他の楽譜とともに『メリー・ウィドウ』の楽譜を購入したそうです。

また、本作は2度にわたり映画化もされており、アカデミー賞の部門賞にノミネートされています。そのことからも『メリー・ウィドウ』がいかに聴衆から愛されていたかが想像できますね。

ワルツ『金と銀』

オペレッタにより名声を獲得したレハール。しかし彼の功績を語る上で、本作ワルツ『金と銀』の成功は欠かすことはできません。本作は1902年に作曲されたウィンナ・ワルツです。『メリー・ウィドウ』以前のレハールは、作曲家として成功しているとは言えませんでした。そんなレハールの窮地を救ったのが、ワルツ『金と銀』です。作曲依頼を受けたのち、すぐに取りかかったレハール。同年の謝肉祭期間中に開かれたパウリーネ・メッテルニヒ公爵夫人の舞踏会で初演が行われるとたちまち評判となり、これによりレハールは本格的にオペレッタ作曲家へと転身します。『金と銀』というタイトルは、舞踏会のテーマが「金と銀」であったことから名付けられたそうです。

伝統的なウィンナ・ワルツ形式で、演奏時間はおよそ8分です。ヨハン・シュトラウスの作品とともに、現在でもレハールの人気曲として、しばしば演奏されています。

楽器編成について

一般的な楽器編成ですが、人々の心をつかむレハールの才能が存分に発揮されています。
使用楽器は以下の通りです。

・オーボエ(2)
・クラリネット(2)
・ファゴット(2)
・ホルン(4)
・コルネット(2)
・トロンボーン(2)
・バストロンボーン
・ティンパニ
・スネアドラム
・バスドラム
・タムタム
・シンバル
・トライアングル
・グロッケンシュピール
・ハープ
・弦五部

まとめ

フランツ・レハールの『メリー・ウィドウ』とワルツ『金と銀』を紹介しました。レハールの作品の魅力はなんといっても、誰もが魅了される美しいメロディーです。日本ではあまり知られていない作曲家かもしれませんが、この記事を機会にレハールの作品に触れてみてはいかがでしょうか。きっと新しい発見があると思いますよ!

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>>フランツ・レハールってどんな人?出身やその生涯は?性格を物語るエピソードや死因は?

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