心機一転、トロンボーンを始めてみたい!あるいは吹奏楽部に入部してトロンボーンを担当することになった!こういうとき、まず何から練習すれば良いのか分からない方もいらっしゃると思います。そういうときにおすすめなのがトロンボーン初心者向けの教本です。
本記事では、初心者におすすめの教本を6つほどピックアップしてご紹介します!
トロンボーン初心者におすすめな教本
教本と一口に言っても様々。どれを選んでよいのか分からない人も多いのではないでしょうか?
本来であれば楽器店や書店で実物を見ることができると良いのですが、トロンボーン専門の教本は実店舗では豊富に取り揃えられていないのが現状です。特に輸入品の教本は取り寄せになっていることも。
初心者向けにおすすめなのは、
「楽器の仕組みや呼吸法など基礎から説明がスタートしている」
「初心者でも無理なくできるエクササイズ」
「内容のボリュームがほどほど」
「インターネットで購入できる」
ことが網羅されている教本でしょう。
初めから難解な内容の教本では、モチベーションを保ちながらやりきるのが難しいです。分厚い専門書などもありますが、トロンボーン初心者はまず「習うより慣れよ」な状態なので、読み解くよりも実践形式で演奏してみるタイプの教本が良いと思います。
では、次からトロンボーン初心者におすすめの教本とそれぞれの特徴をご紹介します!
1.うまくなろう!トロンボーン
導入向けの教本として高い評価を得ているこちらは、プロのトロンボーン奏者であり現役の音大教授である小田桐寛之先生の著作です。
レベルとしては初めてトロンボーンにチャレンジする人向け。
始めるときに知っておきたい、構え方やトロンボーンの仕組み、呼吸法から説明がスタートしていますので、初心者は必読です。
写真も多めで分かりやすく、練習メニューも初心者が取り組みやすい内容で無理なく継続できるでしょう。
トロンボーンを始めたばかりだけど一体何から始めればいいの?という方は、ぜひこちらの教本をマスターすることからスタートしてみてはいかがでしょうか?
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2.トロンボーン教則本
初版は40年以上前ですが、現在もなお愛されつづけている教本です。中学高校の吹奏楽の部室にもよく置かれているロングセラーです。
長きにわたり愛用されているだけあって、基礎的な内容にとどまらず練習曲も豊富に収録されているので飽きずに長く活用することができます。
初心者向けに楽器の仕組みやマウスピースの選び方などの「HOWTO」が組み込まれているものの、アルト記号の練習曲などワンランク上の内容まで網羅されています。
この本1冊をマスターする頃には脱初心者といっても過言ではありません。
かなり以前からリリースされているため、デザインや使われている写真は古さが否めないですが、内容は非常に優れています。
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3.朝練 毎日の基礎練習30分
その名の通り、基礎練習だけを詰め込んだ教本です。
毎日のルーティンに組み込めるように、最低限の基礎練習メニューが48ページの中にコンパクトにまとまっています。
魅力はなんといってもその薄さ。レッスンに行くときや練習室に行くときにも手軽に持ち運べます。
トロンボーンは楽器本体が決して軽くはないので、その他の備品はなるべく最小限にしたいもの。
量もちょうどよく、挫折することなくやりきることができる量なので2冊目の教本を探している方におすすめです。
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4.パワーアップ吹奏楽!トロンボーン
吹奏楽と言えば、で有名なシエナ・ウインド・オーケストラに所属する郡恭一郎先生が著者です。タイトルの通り、吹奏楽でトロンボーンを始めたい初心者を対象とした教本です。
比較的新しい教本のため、デザインが洗練されており読みやすいレイアウトとなっています。
楽器の組み立て方や手入れ方法、ポジションなど超初心者向けのスターターガイドはもちろん、「吹奏楽のための」というテーマを意識していることから合奏でうまく演奏するためのコツや効率的なパート練習なども記載されているのが面白いポイントですね。
まさに吹奏楽部に入部してトロンボーンを始めることになった、という生徒さんにピッタリといえるでしょう。
レビューの中には専門用語の解説が無く難しかったというコメントも見受けられます。分からないことがあれば顧問の先生など他の人に聞きながらやってみるのが良いと思います。
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5.レミントン ウォームアップエクササイズ for トロンボーン オリジナル版
有名な金管楽器のためのエクササイズ用の教本です。
シンプルに、基礎練習の譜面のみズラリと記載されています。譜面自体は9ページとかなりコンパクトで薄い本です。
とはいえ、よくよく見ると「すべての調で」「すべてのポジションで」などという補足の指示もあるため、全ページやろうとすると相当なボリュームです。すべて技術向上に必要な練習項目ではありますが、毎日無理にこなすというよりは必要なところだけを重点的に日替わりで取り組むのが良いでしょう。
一部小難しいリップスラーやレガート、フレキシブルな音域の跳躍が出てきますので、初心者の方はできる範囲で取り組むのが良いでしょう。それでも十分練習になると思います。
初心者にスポットを当てた教本ではないため、トロンボーンを始めて3~5年目以降にようやく譜面に忠実に吹けるようになるレベルです。
また、このウォームアップエクササイズの解説まで含まれて収録されている「ハンスバーガー版」もあります。こちらも大変勉強になりますが、収録されている譜面はオリジナル版とほぼ同様で、肝心の解説は英語表記のため和訳していく必要があります。
初心者の方はまずはこちらのオリジナル版をお試ししてみるのがおすすめです。
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6.アーバン トロンボーンおよびバリトンのための教本
こちらもレミントン同様、言わずとしれた金管楽器向けの有名な教本です。
元々コルネット向けに作られたエクササイズのため、ところどころ相当にテクニカルな箇所もあります。こちらも初心者の方はできそうな譜面からチャレンジすることをおすすめします。
260ページを超える大ボリュームの教本です。トロンボーンの演奏に必要な技術はギュッと詰まっていますが、一度に練習するとかなりの時間がかかるため、無理なく続けられるよう少しずつ取り組んでみてください。
かなり分厚く重い教本なので、どこかに持っていくには少し手間となりそうです。その分、中級~上級者でも歯ごたえのある内容ですので長く愛用できますよ。
ちなみにバリトンというのはユーフォニアムのこと。そのためユーフォ吹きにもおすすめです。
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トロンボーン初心者が教本を使用する際のポイント
これらの教本を使うときにはいくつか気を付けたいことがあります。
1.楽譜は読めないと厳しい
あくまでもトロンボーンを吹くための教本なので、楽譜の読み方や音楽記号の意味などのいわゆる「楽典」的な部分はほとんど説明がありません。
楽譜が読めない、音楽用語の意味が分からない、というときには分かる人に聞いたり、楽典の本を読んだりして解決していきましょう。
2.他の人のフィードバックも大事
本当にその教本に書かれている姿勢で演奏できているか、エクササイズの譜面に忠実にできているかは、やはり第三者に聞いてもらうほうが一番確実です。
譜面に書かれている音が出せても、呼吸やアタックが今一つということも多くあります。早い成長のためにはなるべく他の人に聞いてもらう機会を作りましょう。
3.苦手なパターン、やりたくないパターンを避けないように
中にはボリューミーな練習量の教本もあります。
無理して毎日全部をやろうとしなくて大丈夫です。そういうときは日替わりでピックアップして取り組んでいきましょう。
ただし、人間は自分に甘い生き物です。知らず知らずのうちに、得意な音域のフレーズや気持ち良く吹きやすい基礎練習に偏らないよう注意が必要です。
本来であれば、どれをやってどれをやらないかの効率的な選択は初心者のうちは難しいものがあります。苦手なものこそ避けずにチャレンジしてみる、満遍なく一通りやってみる精神を忘れないようにしましょう。
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